米国債:反落、鉱工業生産が予想上回り―10年債2.64%

米国債相場は3日ぶりに下落。 鉱工業生産が予想を上回ったため、売りが優勢になった。

7月の生産者物価指数(PPI)上昇と住宅着工件数の増加を受 け、10年債と7年債を中心に売りが先行した。米連邦準備制度理事 会(FRB)は25億5000万ドル相当の国債(償還期日2014年8 月から16年2月)を購入した。

グッゲンハイム・パートナーズの米政府トレーディングディレク ター、ジェーソン・ローガン氏は、「米国債は買われ過ぎの状態だっ た。経済には明るい部分が散見されるようになるだろう。住宅指標や PPIの後に質への逃避買いが入らなかったため、利益確定の売りが 出た」と解説した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時17分現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.64%。同年債(表面利率2.625%、 2020年8月償還)価格は20/32下げて99 29/32。利回りは前日 に2.5591%と2009年3月以降の最低水準をつけた。

2年債利回りはこの日、2bp上昇の0.5%。一時は0.48%と 過去最低を更新する場面もあった。30年債利回りは5bp上昇の

3.76%。前日は1年4カ月ぶりの低水準となる3.71%まで低下し た。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エ ドモンズ氏は「金利は上昇する用意ができている。過去数日の相場は 行き過ぎだった。投資家は利回りがさらに上昇するまで買いを手控え る可能性がある」と述べた。

鉱工業生産

FRBが発表した7月の米鉱工業生産指数は前月比1%上昇した。 ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は0.5%上昇 だった。6月は0.1%低下。7月の製造業部門の生産は1.1%増。

スタンダードチャータード銀行のエコノミスト、デービッド・シ ーメンス氏(ニューヨーク在勤)は顧客向けリポートで、米製造業セ クターの明るいデータにより、下半期は「良好な滑り出し」になった と指摘した。

PPI全完成品は前月比0.2%上昇した。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想中央値と一致した。住宅着工件数 は前月比1.7%増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ ストの予想中央値は2%増だった。

国債購入

FRBのウェブサイトによると、FRBは9月中旬までに約 180億ドル相当の米国債とインフレ連動国債(TIPS)を購入す る計画だ。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は、「FRBは緩和的な金融政策を解除する用意はなく、 必要に応じて追加の緩和政策を取る用意があるとのメッセージを市場 に送ろうとしている」と語った。

シティグループが今月実施した調査によれば、ほぼ半分の投資家 がFRBは新規資金による米国債購入を再開し、いわゆる量的緩和戦 略を取るとの見通しを示した。シティのストラテジスト、ニーラ・ゴ ラプディ氏は16日付のリポートで、FRBは超過準備に付与する金 利をゼロに設定すると約40%の回答者が予想していることを明らか にした。

ニューヨーク連銀の発表によると、FRBは購入する可能性のあ る証券のリストに挙げた25種類のうち、14証券を購入した。次回 の購入は19日。

JPモルガン・チェースのストラテジストはFRBが今後1年間 に約2840億ドル相当の米国債を購入するとの見通しを示した。これ は日本と中国が5月までの1年間に購入した総額を上回る。クレデ ィ・スイス・グループのアナリストは、購入総額を3070億ドル、機 関債の償還金が470億ドルと予想した。

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