ロンドンの富裕層、新種のブローカーに協力仰ぐ-高級住宅探し難航で

ビバリー・カービー氏はロンドン の高級住宅地チェルシー付近での住宅購入を自力で進めるのを断念し た。所有者から契約を取り消されるひどい目に2回も遭ったためだ。

カービー氏は1年前、450万ポンド(約6億円)の住宅を購入す る契約にサインする予定だったが、その前夜になって50万ポンド高 い価格を提示した人に物件をさらわれた。契約失敗で4000ポンドの 費用が掛かった上、それまでに売却していた集合住宅からの立ち退き に数カ月を要したという。

元夫とともにこれまでに7戸の住宅を売買したことのあるカービ ー氏は、「わたしは当時必死になっていた」と述べ、「市場は狂乱気味 で、全く倫理がなかった」と振り返る。

こうした経験に加えて、売りに出される高級不動産物件の減少で 価格が急騰したことから、カービー氏は購入エージェントとして知ら れる新しいタイプのブローカー、ロバート・ベイリー氏と契約した。 この種のブローカーは15年前の英国にはほとんど存在しなかった。 ベイリー氏はカービー氏に、売却の広告が出ていなかった住宅を見つ けるとともに、改装や、車庫の屋根をルーフテラスとして使用する計 画の同意を確保するのを援助。カービー氏は4月前半に新居に引越し できたという。

不動産探しに関する英テレビ番組の司会者を務めるフィル・スペ ンサー氏は、こうしたエージェントは、売り手に有利な英国の不動産 システムの欠陥に対応したものだと指摘する。

英国の住宅購入予定者は通常、「不動産業者」に登録するが、不動 産業者は物件を購入予定者に見せるものの、最終的には売り手から報 酬を得る。米国では買い手も売り手もブローカーを採用し、手数料を 支払うのは売り手だけ。この手数料を双方のブローカーが分ける。ス ペンサー氏は「人生最大の買い物なのに、買い手を助ける人は誰もい ない」と話す。

新種のブローカーは、買い手に対してコンサルタント料と売買価 格の最大2.75%を手数料として請求する。こうしたエージェントが ロンドンとイングランド南部の高級不動産市場で急増しているのは、 ポンド安で海外投資家が集まっていることが背景。エージェントは物 件探しから価格交渉、法務問題のアレンジのほか、うるさい近隣住人 といった物件の落とし穴などの調査も手がけるが、大きく評価されて いるのは、契約直前になって不動産価格がつり上げられてしまう確率 を減らすため迅速に手続きを進めている点だという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE