米国株:総じて高い、テクノロジー株反発-景気懸念を相殺

米株式相場は総じて上昇。S& P500種株価指数は5営業日ぶりにプラスに浮上した。朝方は景気 減速への懸念から下げていたものの、テクノロジー株が買いを集めた。

オンラインオークションのeベイは上昇。決済サービス部門の 「ペイパル」が米グーグルの携帯電話に採用されるとの観測が背景。 資源大手ニューモント・マイニングも上昇。金が6週ぶり高値をつけ たほか、米ゴールドマン・サックス・グループが商品の投資判断に 「オーバーウエート」を付与したことが好感された。一方、営利教育 機関のカプランを経営するワシントン・ポストとコリンシアン・カレ ッジはいずれも下落。政府提供の学資援助プログラムを利用できなく なるとの懸念が背景。

米国の証券取引所での騰落比率は5対3。S&P500種株価指 数は前営業日比0.1%未満高の1079.38。ダウ工業株30種平均は

1.14ドル(0.1%未満)下落の10302.01ドル。

プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジス ト、クインシー・クロスビー氏は、「明確な変化を示す経済統計が発 表されれば、投資家は株式買いを再開するだろう。投資家は利回りを 求めている。いつかは債券利回りが上昇を始めるだろうが、それは堅 調な経済統計が発表されてからということになるだろう」と続けた。

景気回復への懸念

8月のニューヨーク地区の製造業活動が予想を下回る伸びだっ たほか、日本の国内総生産(GDP)も低迷したことから、朝方の米 国株は下落した。

米連邦準備制度理事会(FRB)が10日、連邦公開市場委員 会(FOMC)後に発表した声明で、「経済の回復ペースは当面、こ れまで予想されていたよりも緩やかなものになる可能性が高い」と述 べて以来、世界の株式市場では時価総額で約1兆9000億ドルが吹き 飛んだ。

S&P500種のうち構成銘柄数最多のテクノロジー株価指数は

0.4%上昇。通信機器メーカーのシスコシステムズは2.6%値上がり した。

eベイは2.6%上昇。米グーグルの携帯端末向け基本ソフト (OS)「アンドロイド」にペイパルの支払いサービスを付加するこ とで交渉が継続している。事情に詳しい関係者3人が語った。これに よりアンドロイド対応の多機能携帯端末(スマートフォン)利用者が アプリケーションを購入する際の支払いがより簡単になる。

素材株

素材株は0.5%高。S&P500種業種別10指数の中で最大の 上昇率だった。

ニューヨーク金先物相場は上昇。世界的な景気足踏みの兆しか ら価値保存手段としての金への需要が強まり、6週間ぶり高値を付け た。また銅先物相場も高い。ドル安で代替投資資産としての商品の需 要が高まった。

産金のニューモント・マイニングは1.8%高、フリーポート・ マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドも0.8%の上昇だった。

ニューヨーク連銀が発表した8月の同地区の製造業景況指数は

7.1と、前月の5.1から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想中央値の8は下回った。同指数ではゼロが製 造業活動の拡大と縮小の境目を示す。

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが 発表した8月の米住宅市場指数は、13に低下した。前月は14だっ た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は15だった。同指数で50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を 「悪い」とみていることを示す。

今年4-6月期の日本の実質国内総生産(GDP)1次速報値 は、年率換算で前期比0.4%増。中国のGDPを下回った。

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