NY外為:円上昇、世界的な減速懸念で逃避需要高まる

ニューヨーク外国為替市場では、 円が主要通貨の大半に対して上昇。対ドルでは15年ぶり高値に近 づいた。世界的に景気回復が腰折れしつつある兆候が示されたこと で、逃避先としての魅力が高まった。

円は対ドルで前週末まで続落していたが、日本の4-6月期の 実質国内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことを受けて、こ の日は反発した。ドルは対ユーロで下落。先週の4%上昇は、米経 済の成長見通しに照らし妥当ではないとの見方が広がった。スイ ス・フランは主要16通貨すべてに対して上昇した。

バンク・オブ・ノバスコシアの為替ストラテジスト、カミラ・ サットン氏(トロント在勤)は、「リスク回避の動きが強い」とし た上で、「投資家は、介入リスクの高まりや弱い数字となった日本 のGDPに注目している。円の見通しは下振れ方向だが、フランは 依然として強い」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時8分現在、円はドルに対して1ドル =85円33銭と、前週末の86円20銭から1%上昇。11日には 84円73銭と、1995年以来の高値を付けた。対ユーロでは0.5% 高の1ユーロ=109円38銭。一時109円17銭と、7月6日以来 の高値に上昇した。

ドルはユーロに対して0.5%安の1ユーロ=1.2820ドル(前 週末1.2754ドル)。一時1.2734ドルと、7月21日以来の高値 を付ける場面もあった。先週は週間ベースで4%高と、5月7日終 了週以来の大幅高だった。スイス・フランはユーロに対し0.6%高 の1ユーロ=1.3327フランと、5営業日続伸。

日本の4-6月期の実質GDP1次速報値は、前期比年率

0.4%増にとどまった。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場 予想は、同2.3%増だった。

「リスク回避」

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニ ア為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「日本で再 び大きな成長減速が見られたことは、世界の成長ペースが緩慢にな っていることも示唆している」と指摘。「それがリスク回避の動き を生んでいる」と分析した。

ニューヨーク連銀が16日に発表した8月の同地区の製造業景 況指数は7.1と、前月の5.1から上昇。ただブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想中央値の8は下回った。また、 全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが発表 した8月の米住宅市場指数は、13に低下した。これは2009年3 月以来の低水準。前月は14だった。

ドイツの景況感指数

ドイツの欧州経済研究所センター(ZEW)が17日に発表す る同国の8月の景況感指数は20と、前月の21.2からの低下が見 込まれている。

スウェーデン・クローナとノルウェー・クローネはドルに対し て上昇。クローナは1%上昇し、1ドル=7.3733クローナ。クロ ーネは0.9%上げて1ドル=6.1622クローネ。

カナダ・ドルは主要通貨の大半に対して下落。対米ドルでは

0.2%下げて1米ドル=1.0444カナダ・ドル。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、円は年初から 14%上昇し、先進国10通貨の中で値上がり率トップとなっている。 この上昇を受け、市場では日本政府が円高阻止に向けた為替介入を 実施するとの観測が高まっている。

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