日銀への緩和圧力が強まる見通し-円高環境でのGDP低成長鮮明化で

日本の4-6月期国内総生産 (GDP)が3四半期ぶりの低成長になったことを受け、政策当局者 には円安誘導に向けた財政支出拡大や追加金融緩和政策など景気対策 を求める声が強まっている。

内閣府が16日発表した4-6月期の実質GDPは年率換算で前 期比0.4%増。個人消費が大幅鈍化し、輸出も減速した。GDPの 伸びはエコノミスト19人全員の予想を下回り、経済規模は中国に続 く世界3位に落ちた。

対ドルでの円相場が過去3カ月で8%上昇していることはホンダ やソニーなど輸出業者の収益を脅かしており、菅直人首相や日銀の白 川方明総裁は懸念を表明している。世界最大である10兆ドルの政府 債務を背景に、円安誘導や景気支援で日銀が主導的役割を担わざるを 得なくなる可能性がある。

第一生命経済研究所の主任エコノミスト、新家義貴氏は円高がさ らに進めば、日銀は金融緩和以外に選択肢がなくなるほか、政府の財 政出動が拡大する可能性もあるとみる。

16日の日経平均株価は0.6%安の9196円67銭と、6週間ぶ りの安値に下落。円は1ドル=85円56銭に上昇した。前週につけ た15年ぶりの高値84円73銭近くにある。

内閣府によると、日本のGDPはドル換算で1兆2880億ドルと、 中国の1兆3370億ドルを下回った。2010年上期ではまだ日本のG DPが中国を上回っている。

日銀への圧力

格付け会社フィッチ・レーティングスのアジア太平洋ソブリング ループのディレクター、アンドルー・コルクホーン氏は、成長鈍化に より、限界状態にある日本の財政問題が一層困難になり、政府は日銀 に対して景気支援に向けて一段と積極的な対応を求めるようになると の見方を示した。

野村証券金融経済研究所の経済調査部長兼チーフエコノミスト、 木内登英氏は、急激な円高や株安になれば、日銀は9月6-7日の金 融政策決定会合あるいはそれ以前に追加金融緩和を実施する公算が大 きいと指摘した。選択肢としては、昨年12月に導入された20兆円 規模の融資プログラムの期間を3カ月から6カ月へ拡大することや、 3兆円規模の融資促進計画の拡大を挙げた。

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