米ゴールドマン、GMのIPO引き受けでライバルの足引っ張る

米JPモルガン・チェースやモル ガン・スタンレーを中心とする大手金融機関は、米自動車大手ゼネラ ル・モーターズ(GM)の新規株式公開(IPO)に伴う引き受け業 務での手数料収入を計1億2000万ドル(約103億円)と見込んでいる。 ただ、ゴールドマン・サックス・グループが加わっていなければ、そ の金額は4倍となっていた可能性がある。

事情に詳しい複数の関係者がこの問題は非公開だとして匿名で語 ったところでは、ゴールドマンは5月、米財務省に売り込むため

0.75%の引受手数料で引き受けると申し出た。大規模なIPOでは引 受手数料は通常3%で、バンク・オブ・アメリカ(BOA)など他の 金融機関が財務省に提示した手数料も2%だが、ゴールドマンが提示 した水準はこれらを大きく下回る。

当時、米連邦当局から詐欺で提訴されており、GMの競合相手で あるフォード・モーターとつながりがあるゴールドマンは、IPOの 主幹事を獲得できなかった。財務省はゴールドマンのゲーリー・コー ン社長のチームが売り込んできた手数料水準をすべての引受業者に適 用することを決めたことから、他の銀行の怒りを買ったという。

ハーバード大学経営大学院のサミュエル・ヘイズ名誉教授は「他 の金融機関がゴールドマンに怒りを感じていることは驚きではない」 とし、「金融機関は、政府が引受手数料を強制的に下げる真の手段をゴ ールドマンが提供したと感じている」が、今回の案件はそれでも大き な妙味があるとの認識を示した。

さまざまな値引き提案

GMのIPO引き受けでは、主幹事のJPモルガン、モルガン・ スタンレー、BOA、シティグループのほか、他の銀行団も参加して いる。一部の銀行は財務省への引き受け獲得提案書で、さまざまな値 引きを申し出ており、関係者によれば、BOAやクレディ・スイス・ グループは引受手数料収入の一部をGM車購入に充てるとか、同収入 を使って従業員がGMの自動車・トラックを購入する際の補助金を支 給するなどを提案した。

ゴールドマンの広報担当アンドレア・ラックマン氏や他の金融機 関の広報担当、財務省の報道官はいずれもコメントを控えた。

関係者によると、ゴールドマンもクレディ・スイスも引き受け業 務に加わることになっている。

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