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NY外為:ユーロが上昇、ECB資金入札で応札が予想下回り

ニューヨーク外国為替市場では ユーロが対ドルと対円で上昇。欧州中央銀行(ECB)が実施した資 金入札で市中銀行からの応札がアナリスト予想を下回ったことから、 銀行間の資金調達市場で圧力が緩和されつつあるとの楽観が広がった。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはスペ インの自国通貨および外貨建て国債格付け「Aaa」を引き下げ方向 で見直すことを明らかにした。これを受けてユーロは上げ幅を縮小し た。四半期ベースでのユーロはデンマーク・クローネを除くすべての 主要通貨に対して下落した。円に対しては14.3%安と、2008年第 4四半期以来で最大の下げ。対ドルでは9.4%安と08年第3四半期 以来の大幅安だった。

ウェルズ・ファーゴの通貨戦略責任者、ニック・ベネンブロー ク氏(ニューヨーク在勤)は、ECBの資金入札という重要な材料が ある日に悪材料が出たと述べ、「朝方の好材料をある程度、相殺した 程度だ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時6分現在、ユーロは対ドルで0.4% 上昇して1ユーロ=1.2238ドル。前日は1.2188ドルだった。こ の日は一時1.2304ドルまで値上がりする場面もあった。ユーロは 対円で1ユーロ=108円22銭。一時は最大1.1%値上がりして109 円13銭をつけた。ドルは対円で0.2%安の1ドル=88円43銭。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は、年初から10.5%上昇した。前年同期は1.5%の低下 だった。

ブルームバーグが調査する主要16通貨のうち、円は対ドルで の年初来パフォーマンスが最も高い通貨となった。これに続くのがメ キシコ・ペソ、シンガポール・ドル。一方、最もパフォーマンスが悪 かったのがデンマーク・クローネ、次いでユーロだった。新興市場通 貨ではコロンビア・ペソのパフォーマンスが最高だったのに対し、ハ ンガリー・フォリントとルーマニア・レイのパフォーマンスが特に悪 かった。

ECBが実施した3カ月物資金の入札で、市中銀行の応札額は 1319億ユーロ。アナリスト予想では最大3000億ユーロが見込まれ ていた。

3カ月物資金入札への需要は、欧州の銀行システムの健全性を 示す「リトマス試験紙」になると、エコノミストらは考えていた。ロ イヤル・バンク・オブ・カナダの通貨ストラテジスト、エルザ・リグ ノス氏は、「欧州の金融機関は予想ほど多くの流動性を必要としてい ないことが示されたのは良い兆候だ」と述べた。

金融機関は7月1日、1年前にECBから借り入れた4420億 ユーロの返済期限を迎える。資金供給オペは昨年のECBの主要な金 融危機対策だった。

ユーロ見通し

バークレイズが顧客を対象にまとめた調査によると、今年第3 四半期のユーロは下落が予想されている。ただ、ユーロが崩壊するよ うな事態になる可能性は低いとみられている。

バークレイズの為替ストラテジスト、ポール・ロビンソン氏 (ロンドン在勤)氏が30日発表した調査リポートによると、調査回 答者の80%以上がユーロの一段安あるいはレンジ取引を予想してい る一方で、4%は上昇を見込んでいると回答。ユーロの崩壊を予想し たのは10%未満だった。

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