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ECB:オペの応札額、予想下回る-1年物資金期限の前日

欧州中央銀行(ECB)が30日実 施した3カ月物資金の入札で、市中銀行は1319億ユーロ(約14兆3400 億円)を応札した。域内の金融機関はECBが昨年供給した1年物資 金の返済を7月1日に控えている。

ECBは約1年前、過去最大の資金供給オペで1年物資金4420 億ユーロを供給。この返済のための資金を銀行がECBから調達する かどうかが欧州の銀行システムの健全性を示す「リトマス試験紙」に なると、エコノミストらは考えていた。

フォルティス銀行の欧州チーフエコノミスト(アムステルダム在 勤)、ニック・コーニス氏は、需要は「驚くほど低かった。市場予想よ りもはるかに小さかった」とし、「一部地域でシステムに負荷がかかっ ていることは確かだが、域内全体については一部で考えられているほ ど悪くないことが示唆された」と話した。

ECBの発表を受けて欧州の銀行株と米株価指数先物、ユーロは 上昇した。欧州ソブリン債危機の中、銀行は貸し渋り傾向を強めてい る。ECBは1年物資金供給は繰り返さないものの依然として、 政策金利である最低応札金利(1%)の固定で最長6カ月までの資金 を応札額の全額供給している。

ECBの発表によると、この日のオペには市中銀行171行が応札。 ECBは適格の担保がある限り全額を金利1%で貸し付ける。銀行間 市場での3カ月物金利は現在、0.76%前後。

BNPパリバの金利ストラテジー責任者(パリ在勤)、パトリッ ク・ジャック氏は、銀行が昨年借り入れた1年物資金4420億ユーロの 多くは必要のない資金だったと指摘する。この日の応札額が少なかっ たことは、このようなシステム内の余剰資金が減少することを意味す るため、短期市場の金利は若干上昇するかもしれないとコメルツ銀行 のアナリストらは述べた。

また、MFグローバル・セキュリティーズの銀行アナリスト(ロ ンドン在勤)、サイモン・モーン氏は、ECBの無制限資金供給は10 月かあるいはそれ以降まで続き資金確保の機会は今後もあるとして、 この日の需要の低さは「偽りのシグナル」かもしれないとの見方も示 した。

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