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ダイハツ:軽でハイブリッドと勝負、低燃費車を来年投入へ

トヨタ自動車の子会社、ダイハツ 工業は、ガソリン車で最高水準の低燃費を目指して開発している軽自 動車「e:S(イース)」を来年中に国内市場に投入し、その後は新興国 へ販売を拡大する。伊奈功一新社長が21日のインタビューで明らかに した。

イースはダイハツがハイブリッド技術を使わずに、1リッター当 たり30キロメートル(10・15モード)の低燃費を目指す軽自動車で、 2009年の東京モーターショーでコンセプトカーとして出展した。伊奈 社長は「計画は順調に進んでいる」と述べ、来年中の国内発売とイー スをベースにした低燃費車の新興国投入に自信を示した。

ダイハツでは現在、軽自動車「ミラ」が同26キロメートルで燃費 が最も良い。国土交通省が公表した燃費一覧によると、ホンダのハイ ブリッド車「インサイト」が同30キロメートル。イースはハイブリッ ド車並みの燃費となる。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治ディレクターは「軽自 動車のユーザーにとって、燃費が良いからといって値段の張るハイブ リッド車に移るという選択肢はなかった」と述べた上で、「軽自動車の マーケットで燃費が良く安価な車は確実に需要がある」と指摘した。

抜本的なコスト構造改良に向けた調達改革活動では、競い合わせ てコストを抑える複数先との部品取引も増えており、取引先数は改革 前の377社から13社増えて、現在390社となっている。伊奈社長は今 後、「新車発表のたびに、車両に対する調達改革の寄与度を発表してい く」と述べ、順調に改革が進んでいることを示唆した。調達改革では 11年度に部品調達コストなど30%削減を目指す。

部品調達については、東南アジアの工場にも足を運んでコストと 品質について検証しており、今後、品質や価格によってはさらに積極 的に海外から日本へ部品を輸入し、海外の部品比率を高めることも検 討しているという。

下期の国内販売は大変厳しい

一方、環境対応車に対する政府の補助金の適用期限が切れる10 月以後の国内市場について、伊奈社長は「大変厳しい」と述べた。伊 奈社長は最大25%ほど販売が下振れるという予測もあると指摘した 上で、「車全体が減っている中、それくらいの覚悟が必要」と下半期の 販売が楽観視できないという見方を示した。

その上で、販売について「今後はシェアでなく、年間60万台とい う台数を確保できるような取り組みをしていきたい」と述べ、シェア よりも販売台数を重視する方針を明らかにした。ダイハツは4月27 日の決算発表時に、10年度の売り上げ目標台数を単独で58万台とし ていた。ダイハツの10年5月の軽自動車国内シェアは34%。

インドネシア増強は状況を見極めて

また、インドネシアを輸出拠点にするという方針に関して、伊奈 社長は「今はまずインドネシア市場に特化した車づくりを優先する」 と慎重な姿勢をみせた。ダイハツのインドネシアでの生産能力は21 万台で、現在27万台程度の需要に対応している。能力の拡大について 伊奈社長は「十分に状況を見極めながら拡大も検討する」と述べた。

ダイハツの箕浦輝幸前社長は今年1月のインタビューで「インド ネシアからの輸出を今後どんどん増やしていく」と述べ、近い将来に 生産能力を30万台まで拡大するとしていた。

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