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ドイツ証:元メリルバンカー4人をチーム採用-事業再生業務

ドイツ銀行グループのドイツ証券 (東京)は、日本で新たに事業再生アドバイザリービジネスを立ち上げ、 元メリルリンチのバンカー4人を採用した。M&A(企業の合併・買収)助 言など投資銀行業務の強化につなげる。

ドイツ証はメリルリンチで企業のリストラクチャリング(事業の再 編)業務を手掛けた石川知弘氏、M&A実務を担当した平林恭明氏をそ れぞれディレクターに採用した。ドイツ証投資銀行アドバイザリー共同 本部長でマネージング・ディレクターの陳野浩司氏(50)がブルームバ ーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。

フランクフルトに本社を置く同社はアドバイザリー業務を拡充して いる。今年に入り日本航空(JAL)や同グループを含む約5000社が倒 産するなど事業再生のための具体策を求める企業が多い日本に企業再生 の専門部隊を設置することで、M&A助言、株式・債券の引き受けなど を獲得したい考えだ。

ドイツ証の陳野氏は先月、同業務を開始したと述べた。その上で、 業務環境として「景気は底を打ち、日本企業はターンアラウンドに向け て何らかの手を打とうとしている。銀行も体力を取り戻し、企業再生支 援機構(ETIC)も活発に活動している」との認識を示した。今後、 「3年から5年」がビジネスの好機だと述べた。

同社は石川、平林両氏と同様にメリルリンチで企業再生関連業務に携 わっていた中谷哲朗氏と宇津原知幸氏を同時に採用。石川氏と中谷氏が 企業再生業務を包括的に手掛ける一方で、平林氏は天然資源やエネルギ ー産業のカバレッジを強化し、宇津原氏は金融機関などその他の業務を 担当する。

ヨゼフ・アッカーマンCEO

ドイツ証では破綻後の企業再生だけでなく、民事再生などの法的手 続きに入る前に、M&Aや資金調達などの手法によりリストラクチャリ ングを試みるという。同証は今年始め、ETICから負債総額2兆3000 億円のJALグループの再生アドバイザーに任命されている。

陳野氏は新規業務の役割について、「カバレッジやM&A、キャピタ ル・マーケッツなど、それぞれの部門単独では見落としやすい顧客ニー ズを見つけ出し、いろいろなプロダクツをコーディネート」することだ と説明する。今回採用された4人はメリルリンチを06年から09年の間 に退職後、M&A助言を手掛けるレコフ(東京)に勤務していた。

エグゼクティブ・サーチ・パートナーズの小溝勝信代表取締役は、 外国銀行は通常、トヨタ自動車やソニーなど大企業とのビジネスを求め るが、このマーケットは参加者が多くフィーが小さくなってきており、 照準は時価総額5000億円以下の企業にが移り始めているという。

小溝氏は、企業の規模が小さくなるほど日本の金融機関もあまり再 生ノウハウを持っておらず、「外銀にとってはニッチなマーケットだ」と 指摘。また、「経営者は世界のビジネスについて知りたがっている。日本 で投資未経験の海外ファンドなどもセレクティブに割安な日本企業に投 資したがっている」と、ニーズは見込めるとみている。

ドイツ証の陳野氏は、業況拡大のためバンカーを追加採用すること もあるという。ドイツ銀のヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CE O)は27日、ケープタウンで開かれた「フォーチュン世界フォーラム」 で、投資銀行部門で数百人を採用することを明らかにしている。

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