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6月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎NY外為市場:円が対ユーロで8年ぶり高値

ニューヨーク外国為替市場では円が対ユーロで約8年ぶり高値に上 げた。中国の景気減速が示唆され、世界の景気回復が腰折れするとの懸 念が広がったほか、欧州の金融機関が欧州中央銀行(ECB)から受け ている融資を借り換える際の金利が上昇する可能性があることか らユーロが売られた。

円は一時対ドルで7週ぶり高値を記録、主要16通貨すべて に対して値上がりした。朝方発表された米消費者信頼感指数が 6月は予想以上に低下し、安全逃避先として円買い需要が高ま った。スイス・フランは対ユーロで最高値をつけた。欧州内で 最も強いフランの安全性が投資家の買いを集めた。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの為替調 査担当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤) は、「中国の景気先行指数から始まった。さらにECBの1年物資金 供給オペによる借り入れの返済期限が迫っている。懸念の中心は今な お欧州だ」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、円は対ユーロで

1.6%上昇して1ユーロ=107円93銭。一時は107円32銭と、 2001年11月以来の高値をつけた。円は対ドルで0.9%値上がり して1ドル=88円55銭。前日は89円37銭だった。一時、5 月6日以来の高値となる88円29銭まで上昇する場面もあった。

ユーロは対ドルで0.7%下げて1ユーロ=1.2190ドル。前日 は1.2277ドルだった。スイス・フランは対ユーロで1ユーロ=

1.3191フラン。前日は1.3344フランだった。この日は一時、

1.3166フランと、1999年のユーロ導入以来の高値を記録した。

ギリシャ国立銀への出資

ユーロは一時、下げ幅を縮小する場面もあった。ギリシャの 銀行に対する信頼感がある程度回復する可能性があるとの見方 が背景だ。英フィナンシャル・タイムズ紙(オンライン版)が 29日、事情に詳しい関係者の話として、カタール投資庁(QI A)がギリシャ国立銀行への出資をめぐり交渉していると報じ た。

米民間調査機関コンファレンス・ボードは、中国の4月の景 気先行指数を前月比0.3%上昇と、6月15日に発表した1.7% 上昇から修正した。コンファレンス・ボードが電子メールで発 表した文書によると、前回の発表には計算間違いがあった。こ の結果4月の同指数の伸びは過去5カ月で最小となった。

ECB資金供給オペ

金融機関は7月1日、1年前にECBから借り入れた4420 億ユーロの返済期限を迎える。資金オペは昨年のECBの主要 な金融危機対策だった。ECBは金融機関に対して、流動性供 給策として無制限の3カ月物資金供給オペを実施する方針を示 している。

バークレイズのサイモン・サミュエルズ氏は、これまで提供 されていた融資の一部を乗り換えることができるが、融資条件につ いてはこれまでよりも厳しい可能性があると指摘する。

GFTフォレックスのリーン氏は「3カ月物オペで著しい規 模の資金が供給された場合、金融機関は今もECBの支援に依 存していることが示され、銀行間の貸し出しも非常に厳しい状 況が続くことを示唆する」と述べた。

コンファレンス・ボードが発表した6月の米消費者信頼感指数 は52.9に低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の 中央値は62.5だった。前月は62.7と、速報値(63.3)から下方 修正された。

◎米国株市場:急落、S&P500は8カ月ぶり安値-米中の景気懸念

米株式相場は急落。S&P500種株価指数は昨年10月30日以 来の安値となった。中国の成長鈍化懸念が強まったほか、米消費者信頼 感指数の悪化が嫌気された。

ボーイングやキャタピラー、アルコアがいずれも大幅安。米民間 調査機関コンファレンス・ボードが、中国の4月の景気先行指数を当 初発表の数値から引き下げたことがきっかけ。JPモルガン・チェー スも値下がり。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス が、議会で提案されているデビットカード手数料の上限設定により、 同行の収入が減少する可能性があると指摘したことに反応した。一方、 歯科手術用製品メーカーのジマー・ホールディングスは0.1%高と、 S&P500種構成銘柄で唯一値上がりした。

S&P500種株価指数は前日比3.1%安の1041.24。一時は

1035.18まで下げる場面もあった。ダウ工業株30種平均は

268.22ドル(2.7%)下落の9870.30ドル。

オークブルック・インベストメンツのピーター・ジャンコウスキ ーズ共同最高投資責任者(CIO)は、「中国が今朝のトーンを決め た。その後は、7月2日発表の米雇用統計を控え、市場から資金流出 が加速した」と指摘。「市場のボラティリティは高まっており、欧州 情勢や中国の成長鈍化という懸念を反映している」と述べた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種の業 種別24指数はすべて下落した。

世界の成長見通し

S&P500種は4月23日に付けた年初来高値から14%値下が り。欧州のソブリン債危機への懸念が強まったほか、中国の景気抑制 策により世界的に成長が落ち込むとの見方が広がった。コンファレン ス・ボードはこの日、中国の4月の景気先行指数を前月比0.3%上 昇に修正した。今月15日には同1.7%上昇と発表していた。

米消費者信頼感指数が発表されると、主要株価指数は下げ幅を拡 大した。コンファレンス・ボードが発表した6月の同信頼感指数は

52.9に低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値 は62.5だった。また、調査対象となった71人のエコノミスト全員 の予想を下回った。

ボーイング、キャタピラー

ボーイングは6.3%安と、ダウ30種平均の値下がり率トップ銘 柄になった。

キャタピラーは5.5%安。同社は前日、中国で掘削機生産を拡 大する計画の一環として、同国での合弁相手を買収すると発表した。

アルコアは6.3%安。中国需要が減退する可能性があるとの懸 念が背景。

シティグループはリポートで、中国の輸出は引き締め政策や欧州 の債務危機の影響を受け、今年下期に「強い逆風」に直面すると指摘。 株式市場の回復見通しが後退したとの見方を示した。

ハリス・プライベート・バンクの最高投資責任者(CIO)、ジ ャック・アブリン氏は「中国の成長はじわじわと衰えている」と指摘。 「景気を低迷から脱却させると原動力が中国だと見られているならば、 すでに失望の数値が示されている」と述べた。

JPモルガンは3.8%安。ムーディーズはリポートで、議会で 検討されているデビットカード手数料に上限を設定する案により、バ ンク・オブ・アメリカ(BOA)やウェルズ・ファーゴとともに、収 入が年間で13億8000万ドル減少する可能性があると指摘した。

BOAは4.4%安。ウェルズ・ファーゴは4.1%値下がり。

◎米国債市場:2年債利回りが過去最低-景気回復の鈍化で

米国債相場は上昇。2年債利回りは過去最低に低下した。世界的に 景気回復ペースが鈍化している兆候が示されたほか、欧州中央銀行(E CB)の融資ファシリティーの期限が背景にある。

10年債利回りは約1年ぶりに3%を下回った。米消費者信頼感 指数は6月、エコノミストの予想以上に悪化した。また中国の4月の 景気先行指数は修正され、伸びが過去5カ月で最小となった。米国債 のリターンは、このままいけば四半期ベースでは2008年の金融危機 以降で最高となる。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで 米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、「債券 相場は、経済情勢が悪化しつつあることを示している」と指摘。「す べての年限が買われている。投資家は利回りに魅力を感じると同時に 資産保全に動いている」と分析した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時11分現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.61%。同年債(表面利率

0.625%、2012年6月償還)価格は1/32上げて100 1/32。

2年債利回りは一時、過去最低となる0.5857%を付けた。それ までの過去最低は、米金融当局が政策金利を実質ゼロに引き下げた翌 日の08年12月17日に付けた0.6044%。

米株式市場では、米国と中国で景気鈍化の兆候が示されたことを 嫌気し、S&P500種株価指数が終値ベースでの年初来安値を更新し た。外国為替市場では、ユーロが円に対し、一時2.2%安の1ユーロ =107円32銭と、01年11月以来の安値をつけた。また原油先物 相場も大きく値下がりした。

消費者信頼感

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが29日発表した6月 の消費者信頼感指数は52.9に低下した。ブルームバーグがまとめた エコノミスト予想の中央値は62.5だった。また前月は62.7と、 速報値(63.3)から下方修正された。今週発表される6月の雇用統 計では、非農業部門雇用者数で11万5000人の減少が見込まれてい る。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は「市場は景気回復に関して楽観的な見方を織 り込み過ぎた。国債相場に弱気だった投資家は買いを余儀なくされて いる」と指摘。その上で、「四半期末が近づいていることも押し上げ 要因だ」と語った。

米下院本会議は29日、住宅購入者向けの税控除措置について、 購入手続きの完了期限を9月30日まで延長する法案を可決した。同 措置は4月30日に期限を迎えていた。

中国の見通し

米民間調査機関コンファレンス・ボードは29日、中国の4月の 景気先行指数を前月比0.3%上昇に修正した。15日は1.7%上昇と 発表していた。コンファレンス・ボードが電子メールで発表した文書 によると、前回の発表には計算間違いがあった。

10年債利回りは7bp低下の2.95%と、09年4月28日以来 の低水準。30年債利回りは3.93%と、09年10月2日以来の低利 回りを付けた。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、4-6 月(第2四半期)の米国債のリターンは4.4%。これは08年9月の リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破たんを受けて9%とな った同年10-12月(第4四半期)以来の高水準。

欧州の銀行

ECBが昨年実施した1年物資金供給オペは、7月1日に期落ち を迎える。同中銀はあす30日に3カ月物の資金供給を実施するが、 それにより欧州の銀行の健全性が明らかになる可能性がある。

市中銀行は7月1日、1年前にECBから借り入れた4420億ユ ーロを返済する必要がある。アナリストの間では、3カ月物の資金供 給への需要で、市中銀行が依然としてどの程度ECBに依存している かが判明すると分析している。

◎NY金市場:反発、米中の景気減速懸念で逃避需要

ニューヨーク金先物相場は反発。過去4営業日で3度目の上昇と なった。米消費者信頼感指数が低下し、中国の経済成長が鈍化してい る兆候を受け、価値保存のための需要が膨らんだ。

6月の米消費者信頼感指数は予想以上に低下。中国の景気先行指 数の伸びは4月に過去5カ月で最小となった。世界的に株価が下げ、 大半の商品相場も下落した。

調査会社CPMグループ(ニューヨーク)のマネジングディレク ター、ジェフリー・クリスチャン氏は、「金は投資家の景気への懸念 を非常に的確に反映している」と指摘。「景気の状況が悪化すれば、 米国債から金に資金がシフトするため、金相場は上昇するだろう」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場8月限は、前日比3.80ドル(0.3%)高の1オンス=

1242.40ドルで取引を終了した。一時は0.9%下げる場面もあった。

◎NY原油市場:大幅安、中国の景気先行指数や米消費者信頼感で

ニューヨーク原油先物相場は下落。3週間ぶりの大幅安だった。 米コンファレンス・ボードが発表した統計の訂正で中国の景気先行指 数の伸びが過去5カ月で最も小さかったほか、米消費者信頼感指数が 予想を下回ったことが背景。

コンファレンス・ボードは中国の景気先行指数の従来数値を下 方修正した。これを嫌気し、原油相場は一時3.9%安まで売り込ま れた。米消費者信頼感指数は、ブルームバーグが集計したすべての予 想値を下回った。この日のS&P500種株価指数は一時、終値ベー スでの年初来安値を割り込む場面もあった。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのブローカー、 トム・ベンツ氏は、「世界経済は再び崩れつつあるようだ」と述べ、 「株価と原油が下げており、ドルが上昇している。質への逃避に戻っ ている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日 比2.31ドル(2.95%)安の1バレル=75.94ドルで取引を終了し た。一時は6月4日以来で最大の値下がりとなり、75.21ドルまで 売り込まれた。

◎欧州株式市場:反落、6週間ぶり大幅安-中国の成長減速懸念

欧州株式相場は反落し、ほぼ6週間ぶりの大幅安。中国経済の拡 大ペースが想定よりも減速しているとの懸念が強まったほか、米消 費者信頼感指数が予想よりも悪化したことを嫌気した。

鉱山会社の英豪系リオ・ティントとセメントメーカーの仏ラファ ルジュが下落し、それぞれ資源株と建設資材株の下げの中心になった。 米民間調査機関コンファレンス・ボードが、中国の4月の景気先行指 数を当初発表の数値から訂正したことで、成長減速の示唆と受け止め られた。英銀HSBCホールディングスを中心に、銀行株も値下がり。 携帯電話の英ボーダフォン・グループも安い。クレディ・スイス・グ ループが同社の投資判断を引き下げた。

ストックス欧州600指数は前日比3.0%安の243.82と、5 月19日以来の大幅な下落。同株価指数は2009年3月に世界的な 株式相場の上昇基調が始まって以来、四半期ベースでは初めての下落 となる見通し。世界的な金融危機の間、成長の原動力となっていた 中国がインフレ抑制に向けて利上げを余儀なくされるとの見方が背景 にある。

BNPパリバ・フォルティス・グローバル・マーケッツの調査責 任者、フィリップ・ガイゼル氏はブルームバーグテレビジョンとのイ ンタビューで「市場はすでに景気減速を織り込んでいる」と指摘。 「下期の減速がどれくらい悪いものになるか、市場参加者すべてが自 問している。株式市場では不透明感の高い状況が続いている」と述べ た。

リオが安い

リオ・ティントは6.4%安。中国からの需要が打撃を受けると の懸念が強まった。同業のBHPビリトンは5.8%値下がり。ラフ ァルジュは4.8%安。

ストックス600の銀行株指数は4.2%安。HSBCは3.7%値 下がり。ボーダフォンは2.6%安。

◎欧州債券市場:独10年債が上昇、景気鈍化懸念で逃避需要

欧州債市場ではドイツ国債相場が上昇。同利回りは約3週間ぶり の低水準となった。世界景気の鈍化兆候で最も安全とされるドイツ 国債に対する需要が高まった。

ドイツ国債相場は過去6営業日で5日目。中国景気の拡大ペース が鈍化しつつあるとの観測から株安となり、国債の魅力が高まった。 欧州連合(EU)の草案で、加盟国内の銀行に対するストレステスト (健全性審査)でソブリン債のリスクも査定すべきだとみていること が明らかとなった。これを受けて、ギリシャなどがデフォルト(債務 不履行)に陥る可能性を当局者が認識しているとの懸念が再燃した。

トレーダーらによると、ユーロ圏の複数の中央銀行はギリシャや ポルトガル、アイルランドの国債買い入れを強化している。

WestLBの債券ストラテジスト、ミヒャエル・レスター氏 (デュッセルドルフ在勤)は、「ドイツ国債が再び資金の逃避先とみ なされている。経済データ面からの支援があったほか、先行きにもリ スクがある。典型的な質への逃避シナリオだ」と語った。

ロンドン時間午後4時50分現在、独10年債利回りは前日比3 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01)低下し2.55%。一時は

2.52%まで下げ、9日以来の低水準となった。同国債(表面利率 3%、2020年7月償還)価格は0.18ポイント上げ103.80。独2 年との利回り格差は縮小し、今年初めて200bpを割り込んだ。

◎英国債市場:下落、中銀当局者発言で上げを消す

英国債相場は下落。イングランド銀行(英中央銀行)の市場担当 ディレクター、ポール・フィッシャー氏がインフレ持続の場合、同中銀 がこうした圧力に取り組むと示唆したことを受け、上げを消した。

フィッシャー氏のコメントは14日のもので、英中銀が29日に 公表した。同氏は「金融政策を時期尚早に引き締めるリスクについて 敏感でなくてはならない」と前置きした上で、「インフレ圧力が中期 的に高水準にとどまる公算が大きい場合、責務としてわれわれに求め られていることは明確だ」と述べた。

英財務省はこの日、銀行団を通じて30年債を80億ポンド(約 1兆700億円)売却した。

10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇の3.38%。一時は3.31%まで下げ、昨年4月以来の 低水準となった。同国債(表面利率4.75%、2020年3月償還)価格 は0.09ポイント下げ111.23。2年債利回りは3bp上昇の

0.78%。

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