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6月29日の米国マーケットサマリー:S&P500は8カ月ぶり安値

ニューヨークの為替・株 式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2192 1.2277 ドル/円 88.54 89.37 ユーロ/円 107.94 109.72

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 9,870.30 -268.22 -2.6% S&P500種 1,041.25 -33.32 -3.1% ナスダック総合指数 2,135.18 -85.47 -3.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .59% -.03 米国債10年物 2.95% -.07 米国債30年物 3.93% -.07

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,242.40 +3.80 +.31% 原油先物 (ドル/バレル) 75.59 -2.66 -3.40%

◎NY外為市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ユーロで8年ぶり高値に上 げた。中国の景気減速が示唆され、世界の景気回復が腰折れするとの 懸念が広がったほか、欧州の金融機関が欧州中央銀行(ECB)から 受けている融資を借り換える際の金利が上昇する可能性があることか らユーロが売られた。

円は一時対ドルで7週ぶり高値を記録、主要16通貨すべてに 対して値上がりした。朝方発表された米消費者信頼感指数が6月は予 想以上に低下し、安全逃避先として円買い需要が高まった。スイス・ フランは対ユーロで最高値をつけた。欧州内で最も強いフランの安全 性が投資家の買いを集めた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略世界責任者、マー ク・チャンドラー氏は、「市場参加者はリスクのない投資を求めてい る。そうした投資は市場にはあまりない」と述べ、「ユーロ債務危機 は今も続いている。市場は1年物の資金から3カ月物に借り換えるこ とに懸念を抱いている。金融機関は頻繁に借り換えなければならない。 そうなれば、市場の変動が高まる傾向が強くなる」と指摘した。

ニューヨーク時間午後2時49分現在、円は対ユーロで1.5%上 昇して1ユーロ=108円3銭。一時は107円32銭と、2001年11 月以来の高値をつけた。円は対ドルで1%値上がりして1ドル=88 円46銭。前日は89円37銭だった。一時、5月6日以来高値の88 円29銭まで上昇する場面もあった。

◎米国株市場

米株式相場は急落。S&P500種株価指数は昨年10月30日以 来の安値となった。中国の成長鈍化懸念が強まったほか、米消費者信 頼感指数の悪化が嫌気された。

ボーイングやキャタピラー、アルコアがいずれも大幅安。米民間 調査機関コンファレンス・ボードが、中国の4月の景気先行指数を当 初発表の数値から引き下げたことがきっかけ。JPモルガン・チェー スも値下がり。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス が、議会で提案されているデビットカード手数料の上限設定により、 同行の収入が減少する可能性があると指摘したことに反応した。一方、 歯科手術用製品メーカーのジマー・ホールディングスは0.1%高と、 S&P500種構成銘柄で唯一値上がりした。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比3.1%安の1041.24。一時は1035.18まで下げ る場面もあった。ダウ工業株30種平均は268.22ドル(2.7%) 下落の9870.30ドル。

オークブルック・インベストメンツのピーター・ジャンコウスキ ーズ共同最高投資責任者(CIO)は、「中国が今朝のトーンを決め た。その後は、7月2日発表の米雇用統計を控え、市場から資金流出 が加速した」と指摘。「市場のボラティリティは高まっており、欧州 情勢や中国の成長鈍化という懸念を反映している」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。2年債利回りは過去最低に低下した。世界的 に景気回復ペースが鈍化している兆候が示されたほか、欧州中央銀行 (ECB)の融資ファシリティーの期限が背景にある。

10年債利回りは約1年ぶりに3%を下回った。米消費者信頼感 指数は6月、エコノミストの予想以上に悪化した。また中国の4月の 景気先行指数は修正され、伸びが過去5カ月で最小となった。米国債 のリターンは、このままいけば四半期ベースでは2008年の金融危機 以降で最高となる。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで 米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、「債券 相場は、経済情勢が悪化しつつあることを示している」と指摘。「す べての年限が買われている。投資家は利回りに魅力を感じると同時に 資産保全に動いている」と分析した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時12分現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.61%。同年債(表面利率

0.625%、2012年6月償還)価格は1/32上げて100 1/32。

2年債利回りは一時、過去最低となる0.5857%を付けた。それ までの過去最低は、米金融当局が政策金利を実質ゼロに引き下げた翌 日の08年12月17日に付けた0.6044%。

◎NY金市場

ニューヨーク金先物相場は反発。過去4営業日で3度目の上昇と なった。米消費者信頼感指数が低下し、中国の経済成長が鈍化してい る兆候を受け、価値保存のための需要が膨らんだ。

6月の米消費者信頼感指数は予想以上に低下。中国の景気先行指 数の伸びは4月に過去5カ月で最小となった。世界的に株価が下げ、 大半の商品相場も下落した。

調査会社CPMグループ(ニューヨーク)のマネジングディレク ター、ジェフリー・クリスチャン氏は、「金は投資家の景気への懸念 を非常に的確に反映している」と指摘。「景気の状況が悪化すれば、 米国債から金に資金がシフトするため、金相場は上昇するだろう」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場8月限は、前日比3.80ドル(0.3%)高の1オンス=

1242.40ドルで取引を終了した。一時は0.9%下げる場面もあった。

◎NY原油市場

ニューヨーク原油先物相場は下落。3週間ぶりの大幅安だった。 米コンファレンス・ボードが発表した統計の訂正で中国の景気先行指 数の伸びが過去5カ月で最も小さかったほか、米消費者信頼感指数が 予想を下回ったことが背景。

コンファレンス・ボードは中国の景気先行指数の従来数値を下 方修正した。これを嫌気し、原油相場は一時3.9%安まで売り込ま れた。米消費者信頼感指数は、ブルームバーグが集計したすべての予 想値を下回った。この日のS&P500種株価指数は一時、終値ベー スでの年初来安値を割り込む場面もあった。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのブローカー、 トム・ベンツ氏は、「世界経済は再び崩れつつあるようだ」と述べ、 「株価と原油が下げており、ドルが上昇している。質への逃避に戻っ ている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日 比2.31ドル(2.95%)安の1バレル=75.94ドルで取引を終了し た。一時は6月4日以来で最大の値下がりとなり、75.21ドルまで 売り込まれた。

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