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レポが急低下、受け渡しの期末通過や日銀供給拡大で-TB入札低調

短期金融市場ではレポ(現金担保 付債券貸借)金利が急低下した。銀行が資金運用を手控える四半期末を 取引の受け渡しベース(7月1日)で通過した上、日本銀行が資金供給 を拡大したためだ。

29日の東京レポレートは、7月1日受け渡しのスポットネクスト 物が前日比2.6ベーシスポイント(bp)低下の0.116%と、約2週間 ぶりの低水準になった。前日は2009年11月末以来の高水準だった。 期末30日受け渡しのトムネクスト物も1.3bp低い0.117%だった。

国内金融機関の資金担当者によると、期末決算を通過すれば資金 を運用できる金融機関が増える上、30日の当座預金残高は20兆円近 くまで拡大される見通しで、かなりの資金が余っていることは間違いな いと言う。

6月は年金や国債償還で国から民間金融機関に払う資金が膨らん だが、一部の金融機関に資金が偏在。四半期末の決算要因も重なって銀 行の資金運用が手控えられ、レポ市場への資金のめぐりが悪くなった。

期末要因のはく落で予備的な資金の抱え込みがなくなる上、日銀 が前日に1兆円、この日は8000億円の期末・期初物(6月30日-7 月1日)の国債買い現先オペを実施したことで、様子見していた投資家 の運用を促した。同オペの最低落札金利は前日に記録した09年12月 以来の高値0.14%から0.11%まで低下した。

30日の当座預金残高は、この日の18兆9000億円程度から20兆 円付近まで膨らみ、3月31日の本決算期末(23.5兆円)以来の高水 準になる見込みだ。

金利下げ渋りの見方も

一方、7月のレポ金利は下げ渋るとの見方もある。東短リサーチ の寺田寿明研究員は「大手銀行から準備預金の積みの調達が根強い上、 日銀が供給オペを縮小すれば、市場で資金が上手く回らない可能性があ る」と言う。

国内証券のディーラーによると、今回の積み期間(6月16日-7 月15日)は大手行による準備預金の積み上げが進んでおらず、7月に 入っても足元の調達が強ければ、レポ市場には資金が流れづらいと予想 している。

四半期末を通過すれば資金運用が増え、一部金融機関への資金の 偏りは修正されるとみられている。ただ、短期市場は超低金利で魅力的 な運用先が少なく、利息0.1%の日銀口座に資金を放置する銀行も多い という。

有担保コール取引残高が14兆円台と、4月23日以来の水準まで 膨らんでいる。国内金融機関の担当者によると、地方金融機関は期末に 関係なく、運用しきれない資金を有担保取引に振り向ける傾向があると 指摘しており、無担保コール取引を通じて大手銀行に資金が流れなくな れば、大手行もレポで運用しづらくなる。

日銀は6月末に積み上げた当座預金や準備預金を縮小し、積みの 進ちょくを調整するとみられている。日銀の供給オペ残高28兆-30 兆円のうち、20兆円は固定金利方式の新型オペが占めており、証券会 社の需要が強い金利入札方式の国債買い現先オペや共通担保オペが再び 縮小される可能性は高い。

TB落札利回り上昇

財務省が実施した国庫短期証券(TB)3カ月物118回債入札は 低調。最高落札利回りは前回の0.1163%から0.1203%に上昇し、4 月14日以来の高水準になった。案分比率は44%。入札後は0.1195-

0.12%で取引された。応札倍率は4.21倍と前回(4.80倍)を下回り、 2月24日以来の低水準になった。

東短リサーチの寺田氏は、入札が低調だった理由について、「償 還日の設定が悪い上、レポ金利の動向が不透明。投資家のTB需要自体 が減っている影響もある」と指摘した。

118回債は償還日が9月期末を越えて2営業日後の10月4日に設 定され、日銀の期末越えの資金供給オペの担保として使うには期間が短 いため、銀行や証券会社が保有しづらいと言う。6月末の決算を控えた 外国証券も応札を控えた。

市場関係者によると、発行額5兆1000億得程度のうち、証券会 社3社が各8000億円程度を落札。落札先不明分は1兆円程度で、余剰 資金を抱えた銀行から一定の需要は集まったとみられている。

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