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米国債:上昇、10年債は09年4月来の低利回り-成長懸念

米国債相場は上昇。10年債利 回りは2009年4月以来の水準に低下した。景気回復のペースは緩慢 なものにとどまるとの懸念が背景にある。

この日発表された5月の個人消費支出(PCE)では、インフレ の抑制が示された。また今週発表される6月の雇用統計では、非農業 部門雇用者数で11万5000人の減少が見込まれている。これらを手 掛かりに、米国債相場は上昇。週末に開かれた20カ国・地域(G20) 首脳会議では、先進国が2013年までに財政赤字を少なくとも半減さ せる目標で合意した。

ドイツ銀行のプライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券 トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤) は、「年末までの経済成長は、多くの人にとって期待外れとなるだろ う」と指摘。「同時に、インフレの状況は良好だ。金融当局が政策金 利を据え置いていることから、10年債で3%の利回りというのは、 向こう数カ月は悪くはないかもしれない」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時現在、10年債利回りは前週末比9ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の3.02%。これは09年4月29日以来 の低水準となる。同年債(表面利率3.5%、2020年5月償還)価格 は、3/4上げて104 1/32。

ブルームバーグのデータによれば、4-6月(第3四半期)の米 国債の投資リターンは4.05%と、世界の国債の中で上から3番目。 トップはデンマークの5.10%、2位は英国で4.32%。

2年債

2年債利回りは3bp下げて0.63%。一時0.62%と、昨年11 月27日以来の低水準を付けた。2年債利回りは、米金融当局が政策 金利を実質ゼロに引き下げた翌日の08年12月17日に付けた過去 最低水準、0.6044%に近づきつつある。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト64人を対象に実施し た調査の中央値によれば、10年債利回りは年末までに3.78%に上 昇する見通しだ。またブルームバーグの別の調査の中央値では、2年 債利回りは1.32%への上昇が見込まれている。

10年債と2年債の利回り格差はこの日、2.40ポイントに縮小 し、5月26日(2.37ポイント)以降で最小となった。

イールドカーブ(利回り曲線)は、償還までの期間が異なる債券 の金利を線で結びグラフ化したもの。カーブのフラット化(平坦化) の進行は、経済の低成長とインフレの鈍化を見込む投資家による長期 債への需要の高まりを反映している。

「大きくフラット化」

サントラスト・バンクのプライベートウェルスマネジメント部門 のストラテジスト、アンディ・リッチマン氏は「イールドカーブは大 きくフラット化してきている」と指摘。「発表される経済指標は予想 よりも弱いものが続いている」と述べた。

米国の投資家が4-6月(第2四半期)末に伴うベンチマークに あわせたポートフォリオ調整による国債買いも相場を押し上げた。

5月のPCEでインフレの抑制が示されたことが、長期債の下支 え要因となった。

商務省の発表によれば、PCE価格指数は前年同月比で1.9% 上昇。前月は2%の上昇だった。

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