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NY外為(25日):ユーロが上昇、リスク志向復活

ニューヨーク外国為替市場では ユーロがドルに対して上昇。朝方は下落していたものの、上げに転じ た。米株式相場や商品価格の上昇でリスク志向が高まった。

資源国通貨のノルウェー・クローネやニュージーランド・ドル、 オーストラリア・ドルも高い。円はドルに対して上昇。1-3月期の 米実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)確定値が、改定値 から下方修正されたほか、週末の20カ国・地域(G20)首脳会議で は、欧州債務危機への対処法に関して合意に至らないとの観測が背景。

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングのストラテジス ト、ジョン・ドイル氏は「投資家は長期的な観点で見ており、統計の 不調に気づき始めている。米連邦公開市場委員会(FOMC)とその ハト派的なコメントや住宅指標の悪化が追い打ちをかけ、利上げ見通 しが鈍化し、それがユーロに対してドルが売られる要因となるだろう」 と述べた。

ニューヨーク時間午後4時19分現在、ユーロはドルに対して前 日比0.4%高の1ユーロ=1.2383ドルと、週初からの下げを埋め た。この日は一時0.6%値下がりした。円はユーロに対してほぼ変わ らずの1ユーロ=110円56銭。一時は0.3%下落、また0.8%上 昇する場面もあった。円はドルに対して0.4%高の1ドル=89円 29銭。週間では1.6%高。

米商務省が発表した2010年第1四半期(1-3月)の実質国 内総生産(GDP、季節調整済み、年率)確定値は前期比年率

2.7%増と、改定値の3%増から下方修正された。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値では、改定値から変わ らずの3%増が見込まれていた。

「弱めている」

FOMCは23日の声明で、「経済の回復ペースは当面、緩やか なものになる可能性が高い」と記述。金融の状況は総じて経済成長を 支える方向性を弱めている」と指摘した。当局は政策金利を過去最低 水準の0-0.25%に据え置いた。

今週発表された、5月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は30万戸と、集計開始以来の最低に落ち込んだ。5月の 米中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算)は前月比2.2%減少し た。

円は週間ベースで、主要16通貨中の15通貨に対して上昇。リ スク選好の減退が背景。ドイツ銀行によると、日本の投資家が外国債 券の購入を減らすなか、円はドルに対して一段高となる可能性がある。

ドイツ銀のチーフ為替ストラテジスト、ビラル・ハフィーズ氏 (ロンドン在勤)は25日付顧客向けリポートで、「先週も大量の外 債購入が続いたものの、直近の週は著しく減少した」と指摘。「日本 からの資金流出の減速により、円が上昇するだろう」と述べた。

G20首脳会議

トロントで26、27両日開催されるG20首脳会議では、欧州の 債務危機をはじめ、世界的な成長促進、金融規制改革などについて協 議される。債務削減と景気刺激のどちらが優先されるべきかについて、 ドイツと米国は意見が分かれている。ドイツのメルケル首相は今週、 欧州の債務水準を低下させるべきだと訴えた。危機の主因の一つであ ることを理由に挙げた。

首脳会議ではまた、世界的な銀行税や金融取引への課税について も論議されると見込まれている。

コモンウエルス銀行の通貨ストラテジスト、ジョゼフ・カパーソ 氏(シドニー在勤)は「銀行税に関しては一定の合意に至るだろう」 と予想。「それは株式相場にとっては弱材料となるため、ドルや円な どの逃避先とみなされる通貨には強材料となるだろう」と述べた。

人民元はドルに対して週間ベースで、0.5%高の1ドル=

6.7921元と、2008年12月以来の大幅高となった。

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