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5月の消費者物価は3カ月ぶりに下落率が縮小-1.2%低下

(コメントを追加し、更新します)

【記者:日高 正裕】

6月25日(ブルームバーグ):5月の全国の消費者物価指数は、3 カ月ぶりに前年比の下落率が縮小した。今年度中は高校授業料の実質 無償化の影響が続く見込みだが、景気が緩やかに回復しつつあること を受けて、下落率は緩やかに縮小に向かう公算が大きい。

総務省が25日発表した5月の全国の消費者物価指数(除く生鮮食 品、コアCPI)は前年同月比1.2%低下と、15カ月連続のマイナス となった。6月の東京都区部コアCPIは同1.3%低下だった。ブル ームバーグ・ニュースがまとめた予想中央値は全国が1.3%低下、東 京は1.4%低下。前月はそれぞれ1.5%低下、1.5%低下だった。

4月から始まった高校授業料の実質無償化により、コアCPI前 年比変化率は0.54ポイント押し下げられている。来年3月までは同じ 下押しの影響が続くことになる。日本経済全体の需要と供給のバラン スは依然として緩和状態にあるが、景気の緩やかな回復傾向を受けて 需給バランスは徐々に改善しており、消費者物価の下落率は基調的に は縮小していくとみられている。

CPI総合指数は5月の全国が前年同月比0.9%低下、6月の東 京都区部は0.9%低下だった。前月はそれぞれ1.2%低下、1.4%低下 だった。変動の大きな食料(酒類除く)とエネルギーを除く「米国型 コアCPI」は、5月の全国が1.6%低下、6月の東京都区部は1.4% 低下だった。前月はそれぞれ1.6%低下、1.4%低下だった。

デフレ脱却に向けた動き

1-3月の実質国内総生産(GDP)2次速報は前期比年率5.0% 増と、1次速報(年率換算4.9%増)から小幅上方修正された。日本 経済の総需要と供給力の乖離(かいり)を示す需給ギャップはマイナ ス4.7%と依然として需要不足が続いているが、マイナス幅は昨年10 -12月(2次速報値時点でマイナス6.4%)から縮小した。

日銀は16日公表した6月の金融経済月報で、コアCPIは「マク ロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、基調的にみれば 下落幅が縮小していくと予想される」と指摘した。大和総研の熊谷亮 丸シニアエコノミストは「GDPギャップは09年1-3月を最大に縮 小傾向となっている。需給面からみた物価下落圧力は緩和傾向が続く とみられ、基調的な物価の下落幅は当面縮小が続く」と指摘する。

もっとも、熊谷氏は「コアCPIのうち下落品目の割合は65.8% と過去最高水準となっており、物価下落圧力は依然根強い。物価下落 幅の縮小ペースは緩やかなものになるだろう」と指摘。「日銀は緩和 的な金融政策を継続する見通しであり、利上げの時期は12年度以降に ずれ込むとみられる」としている。

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