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NY外為:円とドルが上昇、景気回復鈍化の兆しで逃避

ニューヨーク外国為替市場では円 とドルがほとんどの主要通貨に対して上昇。世界的な景気回復鈍化の 兆しから、最も安全とされる両通貨への需要が膨らんだ。

ユーロはドルに対して上昇。トレーダーらがポートフォリオの損 失リスク低下に向けユーロの先安を見込んだ取引を解消したことが 背景にある。米新規失業保険申請件数の減少が示された後も、円は主 要16 通貨のパフォーマンスで首位を維持した。円は主要10カ国通 貨中で1カ月のボラティリティが2番目に低い。米連邦公開市場委員 会(FOMC)は前日の声明で、金融の状況は総じて経済成長を支え る方向性を「弱めている」と指摘した。

バンク・オブ・ノバスコシアの為替ストラテジスト、カミラ・サ ットン氏は「米政策当局からのハト派的な政策見通しや、わずかなリ スク回避に至るすべての材料が存在するときは、円の堅調推移が完璧 な取引だ」と指摘。「成長の多くは織り込み済みで、回復は緩やかに なると、市場は心配し始めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時40分現在、円はドルに対して前日比

0.3%高の1ドル=89円57銭(前日は同89円82銭)。一時は89 円23銭と、5月21日以来の高値を付けた。ユーロはドルに対して

0.2%高の1ユーロ=1.2332ドル。ユーロは円に対して0.1%安の 1ユーロ=110円46銭。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は、「市場参 加者は引き続き、新たなリスクポジションを組むことに消極的なため、 安全逃避先に資金が流れている」と述べた。

米新規失業保険申請件数の減少が発表されると、ドルは上げ幅を 縮小した。米労働省が発表した19日に終わった1週間の新規失業保 険申請件数(季節調整済み)は前週から1万9000件減少して45 万 7000件。

ユーロはドルに対して一時0.4%下落した後、0.6%まで上昇す る場面もあった。

「リスク低減への動き」

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏 は「リスク低減に向けた動きが進んでおり、それがユーロに対する弱 気なポジションの一部解消にもつながっている」と指摘した。

スイス・フランは主要16通貨中の15通貨に対して上昇。逃避 需要が拡大した。ドルに対しては0.3%高の1ドル=1.1022フラン と、3日連続で上昇。

ボラティリティ

将来の相場の変動率の予想を示す1カ月物のドル・円オプション のインプライド・ボラティリティ(IV、予想変動率)は11.36%と、 ユーロ・ドル・オプションIVの12.91%を1.55ポイント下回る。 ドルに対してはスイス・フランのボラティリティが主要10通貨中で 最も低く、10.48%。

CMAデータビジョンによると、ギリシャ国債を保証するクレジ ット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは過去最高に上 昇した。同スプレッドは145bp上昇し1077bp。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ユーロは年初から

9.3%安と、主要10カ国通貨中で最悪のパフォーマンスとなってい る。最も良かったのは円で12%高。

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