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米国株:S&P500は続落-FOMCが欧州問題を警戒

米株式市場ではS&P500種 株価指数が3日続落となった。連邦公開市場委員会(FOMC)が声 明で、欧州の債務危機が米国の経済成長に打撃を与える可能性に言及 したほか、5月の新築住宅販売が過去最低水準に落ち込んだことが嫌 気された。

ゼネラル・エレクトリック(GE)やシェブロン、マイクロソフ トが安い。FOMCは声明で「金融の状況は総じて経済成長を支える 方向性を弱めている」と指摘した。アドビ・システムズも大幅安。同 社の示した売上高見通しの下限は、アナリスト予想の平均を下回った。

S&P500種株価指数は前日比0.3%安の1092.04。週初か らは2.3%下げている。FOMCの声明発表後は一時、0.4%高ま で上げる場面もあった。ダウ工業株30種平均は4.92ドル (0.1%)上昇の10298.44ドル。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏は、「FOMCの声明は現実を反映しているにすぎない」と指摘。 「経済は成長している。ただわれわれが望むだけの力強さも、これま での落ち込みが示唆するほどの力強さもないということだ。声明はほ ぼ予想通りで、脆弱(ぜいじゃく)な経済指標や厄介なインフレ指標 を反映している」と加えた。

朝方は米商務省が発表した5月の新築住宅販売を嫌気して売りが 出た。住宅販売は、住宅購入者向けの税控除措置終了が影響し、過去 最低に減少。住宅市場が依然として政府の支援に頼っていることが示 された。新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率換算)は前月比 33%減の30万戸と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ ストの予想中央値の41万戸も下回り、1963年の集計開始以来の最 低に落ち込んだ。

「全くひどい」

フィデュシャリー・トラストのマイケル・マレーニー氏は「新築 住宅販売の数字は全くひどい」と指摘。「住宅市場は二番底に陥りそ うだ。投資家は懸念を抱いている」と述べた。

新築住宅販売は減少したものの、建設株は上昇。5営業日続落し ていたS&P500種の住宅建設株指数はこの日、2.4%上げた。

スタイフェル・ニコラスで株式トレーディングのマネジングディ レクターを務めるデービッド・ラッツ氏は「二番底に陥るとの見方が あるが、そうした評価は建設セクターでは織り込み済みなのかもしれ ない」と述べた。

「さまざまな解釈」

S&P500種は、FOMC声明の発表直後は上昇した。FOMC は、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を 「長期にわたり」ゼロ近辺にとどめる方針をあらためて示した。

LPLファイナンシャルのバート・ホワイト最高投資責任者(C IO)は、「FOMCは市場が求めていたものを発表した」とし、 「FOMCは欧州の信用問題の長期化を認めた。しばらくは低金利を 維持するとのシグナルを発し、経済成長は緩やかなものになることを 示唆した。欧州の影響で景気回復は抑制される可能性があるが、妨げ られることはないだろう」と語った。

スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンラン ダー氏は、S&P500種が方向感のない展開となったことについて、 「FOMCの声明がさまざまに解釈された」ためだと説明。「FOM Cでは、基本的に低金利維持の方針が示された。それは株式相場には プラスだ。マイナスだったのは、経済の先行きについて楽観的な見方 が若干後退したことだ」と解説した。

エネルギー株

原油相場の下落に反応し、エネルギー株は値下がりした。シェブ ロンは2.4%安の72.26ドル。エクソンモービルは1.4%下げて

61.10ドル。

アドビはS&P500種の構成銘柄中で下落率トップ。7.3%安 の30.38ドルだった。同社が示した7-9月(第3四半期)の売上 高見通しは9億5000万-10億ドル。アナリストの予想平均は9億 6200万ドルだった。

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