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三井物株主総会で「メキシコ湾原油流出」に質問集中

「株価の下落はメキシコ湾原油流出 が影響しているのではないか。今後も業績への影響はどうみるか」。23 日に開かれた三井物産の株主総会では、同社が関連会社を通じて権益を 保有する英BPの油井に関連して損害賠償が発生するのか、不安に思う 株主の質問が集中した。

飯島彰己社長は「米当局が原因を調査中で、責任の所在が明確では なく損害額もわからない」と述べるにとどまった。

会社側の煮え切らない回答に対し、埼玉県三郷市から総会に参加し た西沢透氏(59)は「事故による責任がどう物産に及び、それによって 株価に影響が出るか知りたかったが、奥歯に物が挟まった言い方で納得 できなかった」と不満を露わにした。

メキシコ湾のリグ(石油掘削装置)で4月20日に発生した爆発事故 は、その後、原油流出が止まらず米国海洋汚染史上最悪の事態に発展し た。この開発事業にはBPが操業主体となり権益の65%を持つほか、米 石油・天然ガス大手のアナダルコが25%、三井物産子会社の三井石油開 発が孫会社を通じ10%の権益を保有している。

米下院のマーキー議員(民主、マサチューセッツ州)は18日、ブル ームバーグテレビジョンのインタビューで、BPのほかに権益を持つ提 携企業も資金負担に備えるべきだと指摘した。

莫大な額に上る原油流出の回収費用や賠償金などの費用負担を操業 主体のBPのほか、権益保有企業に求める動きが米議会の内外で強まっ ており、三井物産にも責任が及ぶのか、株主の関心が集まっている。複 数の株主が総会で会社側の見解を厳しく問いただした。

飯島社長は「三井石油開発の孫会社を通じて権益を保有するもの で、オペレーター(事業主体)ではない」と指摘した上で、「三井石油 開発やその孫会社も独立した事業体であり、三井物産が直接責任を持っ て対応するものではない」と強調した。

メキシコ湾原油流出事故について、株主は「情報の開示が遅いので はないか。保険はどのようにかけられているのか」と質問に対し、飯島 社長は、一次情報が取れずBPからの情報に依存せざるを得ず、情報収 集に時間がかかったと説明した。

飯島社長は今後の投資について、「事故の原因が究明された後、考 える」としながらも、資源・エネルギー分野は重点分野との姿勢を維持 し「良いアセットがあれば、引き続き積極的に権益を取りに行く」と語 った。

三井物産の株価はメキシコ湾原油流出事故が発生した4月20日か ら25%下落している。6月23日の株価は前日比30円(2.6%)安の1145 円。

株主総会への出席者総数は923人。昨年は479人だった。総会の開 会時間は2時間17分で、昨年の2時間9分を上回った。

--共同取材:鈴木偉知郎--Editor:Takeshi Awaji, Norihiko Kosaka

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