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中国の資源需要が豪州を分断-BHPなどに有利、輸出業者には痛手

中国の金属やエネルギーの需要が オーストラリアを2つに分断している。資源の豊かなウエスタンオース トラリア州や豪英系BHPビリトン、スイスのエクストラータなどの大 手鉱山会社と、それ以外の地域や産業との対立が鮮明になりつつある。

中国向けの石炭や金属輸出の拡大を背景に、オーストラリア準備銀 行(中央銀行)のスティーブンス総裁は政策金利を7カ月間で6回引き 上げた。豪ドル相場は2009年1-3月(第1四半期)以降27%上昇 し、輸出業者に打撃を与えている。小麦農家を営むジョン・スプリング ベット氏もその1人だ。

スプリングベット氏は「われわれは刻一刻と破産に向かっている」 と語る。同氏は、パースの東約100キロメートルにある農地から穀物年 間約4000トンをインドネシアやインド、中東に輸出している。

ラッド豪首相は10カ月以内に選挙を控えており、利益再分配の取 り組みの一環として、鉱山業界の収入に40%の資源超過利潤税を課す 一方、他の産業については減税する案を提示した。世界最大の鉱山会社 BHPと発電用石炭輸出で最大手のエクストラータはこの資源税の導入 案について、豪州の競争力を損なうとして反対している。豪州は石炭と 鉄鉱石の世界最大の輸出国。

調査グループ、グラッタン・インスティチュート(メルボルン)の エコノミスト、ソール・エスレーク氏は「資源税が資源セクターへの投 資の鈍化という付随的な影響をもたらせば、金融政策が果たすべき役割 が低下する可能性がある」と指摘する。

通貨の影響

鉱山業界の影響を管理しようとする豪州の試みは、中国の景気拡大 が貿易相手国の成長をいかにゆがめているかを示している。相手国の政 治家らは自国の景気調整のため金利政策に代わる代替策を見つける必要 に迫られている。中国の人民元相場が上昇すれば、米ドル建て商品に対 する購買力が増し、このような状況が加速すると予想される。中国は4 日前、23カ月間続いた人民元レートの対ドル・ペッグ制(固定相場制) を終了する方針を示した。

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