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日産自:ゴーン氏の報酬8.9億円-1億円以上の役員軒並み

仏ルノーと資本・業務提携関係に ある日産自動車は23日の株主総会で、前期の役員報酬を開示した。カ ルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)の報酬は8億9100万円で、 ソニーのハワード・ストリンガーCEOを超えた。

日産自の他の役員報酬は、カルロス・タバレス副社長1億9800 万円、コリン・ドッジ副社長1億7600万円、志賀俊之・最高執行責任 者(COO)1億3400万円、西川廣人副社長1億500万円、山下光彦 副社長1億200万円。

国内でこれまで開示された高額報酬は、ソニーのストリンガーC EOが8億1700万円、同社の中鉢良治副会長が2億1500万円、資生 堂のカーステン・フィッシャー専務が1億4100万円などとなっている。

ゴーン氏は総会で高額の役員報酬に関し、日産自は日本の会社だ が、グローバルな経営を行っていると強調。その上で、「最高の才能に より、株主のみなさんには可能な限り最高の業績を享受していただき たい」と述べた。

また、ゴーン氏は、日産自には50もの国・地域の人々がおり、「そ れを誇りに思っている」と語った。中国、インド、ロシア、南米の成 長が見込まれるときに、この多様性が日産自には必要となるという。

さらに、ゴーン氏は、役員報酬総額に株主の賛成を得たと指摘。 「反対することもできたが、総額に賛成してくれた」と強調した。

今春の内閣府令改正で日本企業は報酬総額1億円以上の役員名を 有価証券報告書に記載することが義務付けられている。日産自の取締 役12人の報酬総額は16億9200万円。

外国人役員の方が高額の傾向

大和総研経営戦略研究所の鈴木裕主任研究員は、1億円以上の公 表を義務付けたことで、「それなりの業績を上げているかをチェックす るきっかけとなる」と指摘する。その上で、国内企業の特徴としては 外国人取締役の方が高額報酬の傾向にあるという。

日産自の外国人比率をみると、経営トップ92人では40%が外国 人。国籍は英仏独伊など欧州のほか、米国、ブラジルやインド、アフ リカなど世界各国の出身者が在籍する。

法政大学経済学部の胥鵬(シューホウ)教授は、役員の報酬格差 は雇用体系の違いに起因するという。すなわち、「外国人経営者は業績 が悪ければ責任をとって辞める例が多いのに対し、日本人は役職を外 れても生涯サラリーマンとして報酬を受ける」と指摘した上で、固定 報酬と業績、つまり株主の利益とどれだけ連動しているかのバランス をみるのがポイントだという。

高額報酬に株主からは賛否両論

日産自の株主の里見元子さん(58)は、友人の息子が日産自で研 究職に就いているが、給料が非常に低く、家賃を払うために両親が仕 送りをしなければならないという。ゴーン氏の報酬を聞いて、「私はこ のような状態がいかに起こるのか理解しがたい」とコメントした。

日産自の株主の南条高明さん(35)は、報酬が安いと人は集まら ないと指摘したほか、ゴーン氏が日産自を立て直してくれたという。 その上で、「ゴーン氏がいなかったら、つぶれていたかもしれない」と 述べ、「それなりに働いてくれている」と評価した。

一方、ゴーン氏は今期末までに中期計画を公表することを表明。 さらに、今年12月に日米欧で販売開始予定の電気自動車「リーフ」に 関して、世界で予約が2万台超になることを明らかにした。日産自は 国内予約について、4月の予約開始から2カ月間で、今期販売目標の 6000台に達したことをすでに発表している。

--取材協力:岩谷多佳子 Editor:Hideki Asai、Hitoshi Sugimoto

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