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TB落札利回り2週連続上昇、期末やレポ高で-外証や銀行の応札減

財務省が実施した国庫短期証券(T B)3カ月物入札は、落札利回りが2週連続で上昇した。四半期末の 決算前であることやレポ(現金担保付債券貸借)金利上昇の影響から、 外資系証券や銀行の応札が減少したとみられている。

TB117回債(償還9月27日)の落札結果は、最高利回りが前 回比0.0013%高い0.1163%、平均利回りも0.0013%高い

0.1159%と、5月7日以来の高水準。案分比率は62%。応札倍率は

4.80倍と前回(6.28倍)から急低下し、3月24日以来、約3カ月 ぶりの低水準だった。

市場関係者によると、発行額5.1兆円のうち1兆円前後を落札し た証券会社が2社あった。落札不明先は4000億円程度に減少し、都 銀の落札が少なかったとの見方が出ている。入札後は最高利回り水準 に売りが出ていた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「大手行が足元で恒常的に資金 を調達しており、余剰感はない。TBは動きが乏しく、資金が利付債 の方に流れている可能性もある」との見方を示した。

資金偏在

四半期末は証券会社がTBの持ち高整理で売りを出しやすい上、 6月末が中間決算にあたる外資系証券は取引が慎重化している。また、 都銀は無担保コール翌日物の0.10%付近で資金調達を続けており、 TBの購入意欲が見られない。残存期間1カ月以内の銘柄に0.12-

0.13%で売りを出しているとの観測が出ていた。

レポ金利の推移をみると、6月第2週は0.105%付近で推移して いたが、第3週目あたりから0.12%を上回り、0.12-0.13%程度で 高止まりしている。資金調達コストの上昇で証券会社もTBを積極的 に買いづらく、落札利回りに上昇圧力がかかっている。

国内投信投資顧問のファンドマネジャーは、日本銀行の資金供給 オペが縮小され、オペの残高も新型オペが大半を占めており、必要な ところに資金が上手く回っていないと指摘する。

今月は年金払いや国債償還による資金余剰月だが、その分、日銀 の供給オペは減少。年金や償還の資金も一部の金融機関に偏在したま まで、短期市場に流れる様子は見られない。

当座預金や準備預金は高水準だが、利息0.1%の超過準備が膨ら むなど、日銀口座に必要以上の資金が滞留している。一方、準備預金 の積みの進ちょく率かい離幅は平均対比プラス4%程度と、5月の同 時期の積みペースを下回っている。

新型オペの影響

日銀は今月4日以降、国債買い現先オペ(6月25日-7月2日) を4000億円に減額している。オペの最低落札金利は10日に0.12% まで上昇した後、横ばい。金利入札方式の共通担保オペの最低金利も 10日以降、0.12%が続いている。

3カ月物の新型オペ(貸付利率0.1%)の残高が20兆円まで積 み上がり、通常の金利入札方式の供給オペは10兆円以下に減った。 新型オペは応札額に応じて金融機関に資金が案分されるため、証券会 社は必要な時にまとまった資金を確保しづらい事情がある。

国内投信のファンドマネジャーは、短期商品では運用利回りが確 保できないため、0.1%で調達した資金も日銀口座に放置されやすい という。また、為替スワップ取引でドルから円に交換された資金も日 銀に滞留している可能性があるという。

日銀の白川方明総裁は15日の会見で、「新型オペの残高が積み上 がると、その分、短期のオペを展開し得る余地が小さくなり、そのこ とが問題を引き起こす可能性があることもわれわれは意識している」 と指摘。その上で「短期金融市場における流動性を確保していくこと は大事な課題」との認識を示している。

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