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日証協:社債管理や価格情報の機能向上などを提言―活性化懇談会で

日本証券業協会の「社債市場の活 性化に関する懇談会」(座長:福井俊彦前日銀総裁)は22日、「社債 市場の活性化に向けて」と題する報告書をまとめ、国内社債市場が抱え る課題を整理し、効率的で透明性の高い社債市場の実現のための具体 策の取り組みを提示した。

福井座長と吉野直行副座長(慶応大学経済学部教授)が22日、 都内で会見し、具体的な施策の概要に関して説明を行った。日本の社 債市場は欧米と比較して小規模であることや発行企業が高い格付けに 偏っていることなどの課題を挙げ、その背景として、企業が資金余剰 であることや企業が銀行から低コストで調達が可能であることなどを 挙げた。

これを踏まえ、報告では、社債市場の活性化や2008年以降の金融 危機以降、企業の資金調達手段の分散化・多様化の必要性がより強調 されるようになっていると指摘した。

活性化の具体策としては、①証券会社の引受審査の見直し、②発 行条件の決定手続きの整備、③社債管理のあり方、④社債の価格情報 のインフラ整備――などを挙げた。

引受審査では、四半期開示制度や監査法人の監査などで財務情報 が作成される一方、証券会社では引受審査に慎重になっていることで、 社債が発行できる期間が短くなり、発行が集中している弊害を指摘、 引受審査の見直しで、機動的な発行を確保することが必要としている。

社債管理では、機関投資家向けの社債の多くが社債管理者不設置 債(FA債)である中、特に信用リスクが相対的に大きい企業では、 社債管理者による財務内容のモニタリング機能や債権保全・回収機能 の発揮が期待されるとしている。

社債の価格情報では、日本証券業協会の「売買参考統計値」が情報 インフラとして広く利用されているものの、実勢価格との乖離(かい り)やタイムラグがあるなど改善が必要とし、2011年6月をめどに 取りまとめを行うという。

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