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今日の国内市況:株は反落・債券反発、ユーロ下落-欧州金融不安

東京株式相場は反落。欧州金融不 安の再燃で通貨ユーロ、国内企業収益の先行きを警戒する売りが広が り、電機や精密機器、機械など輸出関連株中心に下げた。任天堂など その他製品株も安い。

日経平均株価の終値は前日比125円12銭(1.2%)安の1万112 円89銭、TOPIXは同7.93ポイント(0.9%)安の894.56。東証 1部33業種別指数のうち銀行を除く32業種が下落。東証1部の売買 高は概算で16億9194万株、売買代金は1兆2086億円。騰落銘柄数は 値下がり987、値上がり529。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は21 日、スペインの金融機関が信用損失の拡大と著しい緊張下にある収入 源のため、2010、11年は「困難に直面する」と予測。S&Pはスペイ ン金融機関の信用損失が08-11年にGDP比で約6.1%に拡大すると し、従来予想の5.2%から修正した。格付け会社フィッチ・レーティ ングスは同日、仏銀BNPパリバの長期発行体デフォルト格付けを「A A」から「AA-」に引き下げた。

欧州不安を背景に、ユーロ・円相場は22日午後に1ユーロ=111 円50銭台と前日比で1円以上円高方向に振れた。輸出採算の悪化を警 戒する格好でユーロ圏への輸出比率が高い精密をはじめ、電機、輸送 用機器、機械などが下落。日経平均のマイナス寄与度上位にもファナ ック、東京エレクトロン、キヤノン、京セラが並んだ。

債券は反発-財政規律・株安

債券相場は反発。日経平均株価が1カ月ぶり高値圏から反落した ほか、政府が閣議決定した中期財政フレームで財政規律維持の姿勢が 示されたことを好感した買いが入り、長期金利は2営業日ぶりに

1.2%を割り込んだ。

東京先物市場の中心限月9月物は前日比7銭高い140円55銭で始 まり、午前は小幅プラス圏の140円50銭台でもみ合った。午後には水 準を切り上げ、取引終盤には140円84銭と10日の限月交代後の高値 を付けた。結局は34銭高の140円82銭で終了した。

政府は22日午前の閣議で、2011年度から3年間の国債費などを 除く歳出の大枠を毎年71兆円以下に抑えることを示した「中期財政フ レーム」を決定した。遅くとも20年度までに基礎的財政収支の黒字化 を目指すことも決めた。11年度の新規国債発行額を10年度の約44兆 円を超えないようにすることも示した。

現物市場で新発10年物の308回債利回りは、前日比0.5ベーシス ポイント(bp)低い1.215%で始まった。午前は小動きだったが、午 後に入ると買いが優勢となり、午後2時30分前後からは1.19%で推 移。これは5月25日や6月10日に記録した今年最低に並ぶ水準。

市場では、金利水準の面からは買いにくさがあるといった声も聞 かれたが、この日は株安とも相まって投資家の買い需要がにじみ出て いた。政府が財政規律を維持する方針であることが、今後の金利水準 を低位安定させるとの観測につながっており、四半期末に当たる来週 にかけて金利低下余地が拡大するとの見方も出ている。

ユーロ下落-欧州不安・アジア株安

東京外国為替市場ではユーロが対円で1週間ぶりの安値近辺へ下 落した。欧州のソブリンリスク(国家の信用リスク)や金融機関の財 務悪化懸念がくすぶるなか、アジア株の軟調推移を背景にユーロを売 って比較的安全とされる円に資金を戻す動きが強まった。

ユーロは対円で一時、1ユーロ=111円54銭まで下落。朝方に付 けた112円47銭から1円近く値を下げた。ユーロは対ドルでも3営業 日ぶりに1ユーロ=1.2300ドルを割り込み、一時、1.2284ドルまで下 落。朝方には中国人民銀行(中央銀行)が人民元の対ドル相場の中心 レートを元高方向に設定したことを受け、1.2354ドルまでユーロ買 い・ドル売りが進む場面も見られていた。

もっとも、その後の中国外国為替取引では人民元が下落。ユーロ やオーストラリア・ドルは一転して売りに押される展開となった。

軟調な株価を背景に投資家のリスク許容度低下が意識される中、 円は主要通貨すべてに対してじり高となり、対ドルでも1ドル=91円 ちょうど挟みの展開から一時、90円74銭まで値を切り上げた。

格付け会社フィッチ・レーティングスの世界経済の責任者ブライ アン・クルトン氏は22日、ソウルで記者団に対し、スペインとポルト ガルの中期的な成長見通しについて懸念していると述べた。ギリシャ の格付けに関して次の動きを決定する前に、同国の財政計画の進展と その影響を判断することも明らかにした。

前日の海外市場ではフィッチ・レーティングスによる仏銀BNP パリバの格下げやスペインの金融機関の健全性に対する懸念を背景に ユーロ売りが再燃。この日の東京市場もその流れを引き継ぐ形となり、 ユーロは対スイス・フランで過去最安値を更新した。

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