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英政府の歳出削減策、連立政権の基盤揺るがす可能性も-労組も反発

オズボーン英財務相は22日に 1980年代以降で最大規模の歳出削減を盛り込んだ緊急予算案を発表 するが、これによって発足後6週間の連立政権の結束力と労働組合の 反発の強さが測られることになりそうだ。

付加価値税(VAT)を将来的に引き上げる可能性については保 守党主導の連立政権の中で自由民主党の一部議員が反発する可能性が あり、雇用と公務員給与、社会保障費の削減につながる政策には労組 が反対している。一連の歳出削減と増税は英経済をリセッション(景 気後退)に逆戻りさせるリスクもある。

イングランド銀行(英中央銀行)の元エコノミストで、現在はフ ァソム・ファイナンシャル・コンサルティング(ロンドン)のディレ クターを務めるダニー・ギャベー氏は「財務相は3つの大きな課題に 直面している」と指摘、「連立を維持して、有権者の支持を獲得し、 市場を満足させる計画を示す必要がある」と語った。

英財政研究所(IFS)の試算によると、2015年までに財政収 支を均衡させるには、歳出削減と増税で国内総生産(GDP)の

5.7%に相当する850億ポンド(約11兆4000億円)が必要だ。労 組は対応策を検討するため緊急会議を呼び掛けた。

この日発表の緊縮予算案は財政の規模を確定するものであり、歳 出削減の詳細は省庁ごとの計画がまとまる秋以降になる。

英政府は11年の経済成長率を2.6%、12年を2.8%と予想して いるが、一部のエコノミストや野党議員は緊縮財政措置で経済の資源 が奪われ、政府見通しは下方修正される可能性があると指摘する。5 月の総選挙で敗北したブラウン前首相は、保守党が公約した歳出削減 を直ちに実施すれば、景気は二番底に陥る恐れがあると指摘している。

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