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米国株:反落、終盤に騰勢失う-小売株やハイテク株に売り

米株式相場は反落。S&P500 種株価指数はトレーダーが注目する水準を維持することができなかっ た。中国が人民元のドルとのペッグ制(固定相場制)を緩和する方針 を示したことを受け、楽観的な見方から買いが先行したが、終盤に売 りが優勢になった。

S&P500種は前週末比0.4%安の1113.20。取引最初の1時 間では1.2%高になる場面もあった。ダウ工業株30種平均は8.23 ドル(0.1%)下落して10442.41ドル。朝方には144ドル上げる 場面もあった。米国株の下げに押されながらもMSCI世界指数は

0.5%と上昇を維持し、10営業日連続高と、過去11カ月で最長の 上昇局面となった。

S&P500種の産業別24種では小売株指数が1.7%安と下げが 最もきつかった。人民元が上昇すれば、中国からの輸入品価格が上昇 するとの懸念が背景。S&P500種は2007年10月につけた最高値 から09年3月につけた弱気相場での底値の半値戻しの水準を割り込 むと、下げ足を速めた。S&P500種は50日、100日移動平均もそ れぞれ下回っている。

リッジワース・インベストメンツのシニア投資ストラテジスト、 アラン・ゲイル氏は、「中国の発表で市場は感情的に反応した」とし、 「発表の詳細を見ると、中国の姿勢は非常に漸進的で、独自のペース を維持していることがうかがえる。厳密に見れば、さほど劇的な動き ではない」と述べた。

小売株が下落

S&P500種の小売株指数の構成銘柄は、メーシーズやJCペ ニーなど全30種が下落。電子書籍リーダー「キンドル」を27%値 下げしたアマゾン・ドット・コムが小売株の売りの中心となった。マ イクロソフトやアップルが下げ、情報技術(IT)株指数は全10業 種で下落率2位。

この日は商品株や工業株を中心に買いが先行した。中国の為替政 策は世界経済が勢いづいていることを示唆しており、人民元が上昇す れば原材料と機械の需要が増えるとの思惑が背景。全10セクターの うち、工業株指数と素材株指数のみがプラスを維持した。

中国人民銀行(中央銀行)は19日、人民元の弾力性拡大を容認 すると発表した。ただ、2008年半ば以降1ドル=6.83元前後で事 実上、固定されている元相場の1度の通貨切り上げを否定した。人民 銀は声明で、世界経済について「緩やかに回復している」とし、「中 国経済の成長は一段と強固になってきた」と指摘した。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、 ドン・ワーデル氏は「今回の決定は工業株やエネルギー株、素材株に とって好材料だ。中国の消費者にとって石油価格が下がるため、中国 からの需要が増えるだろう。工業関連企業はエネルギーインフラを建 設し、原材料の生産者は中国の賃金上昇と富の拡大の恩恵を受けるだ ろう」と語った。

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