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6月21日の米国マーケットサマリー:株反落、成長国通貨が上昇

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2323 1.2388 ドル/円 91.03 90.71 ユーロ/円 112.18 112.40

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,442.41 -8.23 -.1% S&P500種 1,113.20 -4.31 -.4% ナスダック総合指数 2,289.09 -20.71 -.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .71% -.00 米国債10年物 3.24% +.02 米国債30年物 4.16% +.02

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,240.70 -17.60 -1.40% 原油先物 (ドル/バレル) 77.57 +.39 +.51%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルとユーロ、円が成長国通貨に 対して下落。中国が人民元の弾力性を拡大すると発表したことから、 景気回復が強さを増すとの期待が高まった。

格付け会社フィッチ・レーティングスが仏銀BNPパリバの格付 けを引き下げると、ユーロの下げが加速。欧州のソブリン債危機がさ らに広がるとの懸念が強まった。株式や商品相場は上げ幅を縮小した。 オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルはいずれも1カ月ぶ り高値に上昇。中国の発表を受けて、対中輸出国である両国の通貨が 買われた。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・ フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は、「中国の購買力が高まる だろう。それはアジアや資源国通貨にとって強材料だ」と指摘。「一 方で、中国が人民元の上昇を容認すると発言するのはドルにとって弱 材料だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時53分現在、ドルはユーロに対して前 週末比0.6%高の1ユーロ=1.2316ドル(前週末は1.2388ドル)。 一時は同1.2487ドルと、5月24日以来の安値を付ける場面もあっ た。オーストラリア・ドルは対米ドルで0.6%高の1豪ドル=87.73 米セント。一時は同88.59米セントと、5月17日以来の高値を付け た。ニュージーランド・ドルは対米ドルで0.2%高の1NZドル=

70.83ドル。一時は同71.53セントと、5月14日以来の高値を付 けた。

円はドルに対して0.3%安の1ドル=90円96銭(前週末は90 円71銭)。円はユーロに対して0.3%高の1ユーロ=112円3銭(前 週末は同112円40銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。小売株やテクノロジー株を中心に売りが出た。 中国がドルに対する元の事実上のペッグ制(固定相場制)終了を示唆 したため、上昇する場面もあった。

ホーム・デポやターゲットを中心に小売株が下落。S&P500 種 の産業別24種で下げが最もきつかった。人民元が上昇すれば、中国 からの輸入品価格が上昇するとの懸念が背景。電子書籍リーダー「キ ンドル」を値下げしたアマゾン・ドット・コムは2.6%安。テクノロ ジー株はアップルやグーグル、マイクロソフトを中心に売りが出た。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比0.4%安の1113.20。ダウ工業株30種平均は8.23 ドル(0.1%)下落して10442.41ドル。朝方は144ドル上げる場 面もあった。

バークレイズの米国株戦略責任者、バリー・ナップ氏は、「人民 元のペッグ制緩和は引き締め措置であり、リスク資産を買う理由には ならない。中国の成長は輸出分野で強く、労働コストは上昇しており、 不動産価格は上昇、消費者物価も上げている」と指摘した。

◎米国債市場

米国債相場は下落。一時は1週間ぶりの大幅安となった。中国が 人民元の柔軟化を容認したことから、世界景気回復への自信が強まり、 株式相場が上昇した。

長期債が特に下落した。中国人民銀行は19日、人民元の弾力性 を高めると発表し、輸出業者を保護するため金融危機の最中に決定し たドルに対する元レートの事実上のペッグ制(固定相場制)の終了を 示唆した。

この日、株式相場が上げ幅を縮小すると、米国債は下げ幅を縮め た。米財務省は今週、2年、5年および7年物国債の入札(計1080 億 ドル)を実施する。

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は、「市 場の関心は、人民元弾力化に伴う中国の米国債買いの減速観測に集ま るだろう。そのため今はお決まりの反応と高い利回りがみられる」と 述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時56分現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の3.24%。同年債価格(表面利率3.5%、2020 年5月償還)は6/32下げて105 5/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は1カ月ぶりの大幅安。欧州時間には過 去最高値を付けたものの、ドルの上昇を背景に代替投資先としての金 への需要が弱まった。

中国人民銀行(中央銀行)は約2年間続けてきた元をドルに事実 上固定する措置の解除を示唆した。解除はインフレ抑制につながると みられている。主要6通貨に対するドル指数は上昇。商品19銘柄で 構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は1.6%上昇した後、上 げ幅を縮小した。金は欧州時間の取引でオンス当たり1266.50ドル と、先週金曜に付けた過去最高値を更新した。

プロスペクター・アセット・マネジメントのレナード・カプラン 社長は、「今は人民元の上昇を認めることが、世界の経済にとりプラ スとなる」と指摘。「ドルは大幅上昇するはずだ」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場8月限は前週末比17.60ドル(1.4%)安の1オンス=1240.70 ドルで取引を終了。中心限月としては5月19日以来の大幅安となっ た。年初からは13%上昇している。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は上昇。中国が人民元の米ドルとの 固定解除を示唆したことで、需要が拡大するとの見方につながり、6 週間ぶりの高値を付けた。

中国人民銀行(中央銀行)は20日、世界的な金融危機の際に輸 出企業保護を目的として採用した米ドルに対する人民元レートの事 実上のペッグ制(固定相場制)の終了を示唆。これを受けて原油は一 時、バレル当たり78ドルを突破した。この政策は同国の購買力強化 につながる可能性がある。人民銀はペッグ制終了の時期には言及しな かった。

ドイツ銀のエネルギー担当チーフエコノミスト、アダム・シミン スキー氏(ワシントン在勤)は、「この日の原油の上昇は人民元の切 り上げ観測に基づくものだ」と指摘。「人民元の上昇とドルの下落は 大半の市場にとりプラスとなる」と付け加えた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前営 業日比0.64ドル(0.83%)高の1バレル=77.82ドルで取引を終 了した。一時は78.92ドルと、5月6日以来の高値を付けた。過去 1年間では12%上昇している。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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