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今日の国内市況:株が1カ月ぶり高値、債券・円下落-人民元弾力化で

東京株式相場は3営業日ぶりに急 反発し、日経平均株価、TOPIXとも約1カ月ぶりの高値。中国人 民元相場の弾力化を受け、中国経済の活性化期待が広がった。為替相 場の落ち着きも好感され、機械や自動車、精密機器、電機など輸出関 連、商社、海運といった景気敏感株が総じて高い。

日経平均株価の終値は前週末比242円99銭(2.4%)高の1万 238円1銭、TOPIXは同17.85ポイント(2%)高の902.49。 TOPIXの終値ベース900ポイント乗せは5月19日以来。

中国人民銀行(中央銀行)は19日、人民元の弾力性を高めると 発表、カナダで26日から開催される20カ国・地域(G20)首脳会 議を前に、約2年間続けたドルに対する元レートの事実上のペッグ制 (固定相場制)の終了を示唆した。また20日には、市場動向によっ て人民元レートの過度の調整が起きる可能性を阻止するとの方針をウ ェブサイトで示し、為替レートの変動幅を管理可能に維持するとした。

2005年の元の対ドルペッグ制廃止時には、円を含むアジア通貨 が短期的に買われた。この日の円相場は、対ドルで1ドル=90円台後 半を中心に、やや円安方向での落ち着いた動きだった。

日経平均のプラス寄与度上位はファナック、TDK、アドバンテ スト、ホンダなど時価総額上位の輸出関連。また、中国経済の影響を 受ける業種、銘柄が相対的に買われ、コマツや日立建機、津田駒工業、 井関農機など機械株が急伸。三菱商事や三井物産など大手商社株、商 船三井など海運株、JFEホールディングスなど鉄鋼株も上げた。

一方、18日のニューヨーク金先物相場は一時オンス当たり

1263.70ドルと過去最高値を更新した。貴金属相場の上昇が収益押し 上げ要因となるとみられ、住友金属鉱山やDOWAホールディングス、 三菱マテリアルといった非鉄金属株も上昇。アサヒホールディングス、 松田産業などリサイクル関連企業も買われた。

きょうの日本株相場は、午後に一段高となった。中国が人民元の 弾力化を決めた中で、この日取引開始直後に下落場面もあった上海総 合株価指数が前週末比3%高近くまで水準を切り上げるなど、香港、 中国などアジア株が全面高となったことが追い風になった。

東証1部の売買高は概算で17億7107万株、売買代金は1兆 3029億円。業種別33指数は電機や輸送用機器、卸売、海運、機械、 鉄鋼、など31指数が上昇、下落は保険、電気・ガスの2業種。騰落 銘柄数は値上がり1469、値下がり141。

債券は反落

債券相場は反落。国内株相場の大幅反発や、前週後半にかけて金 利低下が進展した反動もあって債券市場では売り優勢の展開となった。

東京先物市場の中心限月9月物は前週末比12銭安い140円49 銭で始まり、しばらく140円50銭台でのもみ合いとなった。いった んは買いが膨らんで2銭高の140円63銭まで戻したが、午後には再 び株高を受けた売りが入ってこの日の安値となる140円45銭まで下 げた。結局は13銭安の140円48銭で週初の取引を終えた。

中国人民元相場の弾力化を受けて、朝方には円高や株安の観測が くすぶっていたが、実際には株価は前週以降の上昇基調を維持した。 日経平均株価は午後の取引で5月18日以来の高値圏まで上昇した。

もっとも、現物市場では金利上昇時の買い需要が旺盛との見方が 根強く、午後に株高が進展する場面でも売り圧力は限定的だった。

現物市場で新発10年物の308回債利回りは、前週末比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.205%で開始。その後しばらくは1.205 -1.21%での小動きが続いたが、午後に入ると売りが膨らんで1.5bp 高の1.215%を付けている。

前週後半は、政府が財政規律維持に前向きとの見方が強まる中、 中期から超長期にかけて幅広い年限で買いが優勢となった。この日は 人民元改革の影響などを見極めようと取引が控えられる中、一部では 投資家からの戻り売りが出ていたもよう。

新発10年債の1.2%をはじめ、5年債の0.4%や20年債の2% など主要な年限で債券利回りが節目とされる水準に達している。

ドルと円が下落

東京外国為替市場では、ドルと円が下落した。中国人民銀行(中 央銀行)が週末に人民元の弾力性を強化する意向を示したことを受け、 世界経済の不均衡是正につながるとの期待感から、リスク選好的な動 きが広がった。

ユーロ・ドル相場は早朝の取引で一時1ユーロ=1.2487ドルと、 5月24日以来の水準までドルが下落。その後は人民元の対ドル中心 相場が据え置かれたことを受けて、1.2369ドルまでドルが買い戻さ れる場面も見られたが、午後の取引では1.24ドル台後半に再びドル が水準を切り下げて推移した。

また、クロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)で円売りが優勢 となる中、ユーロ・円相場は一時1ユーロ=113円14銭と、2営業 日ぶりの水準まで円安が進んだ。

一方、ドル・円相場は他通貨でのドルと円の売りが交錯する中、 午後は1ドル=90円台後半でもみ合った。早朝の取引で一時89円97 銭と、5月27日以来の水準までドル安・円高が進行。しかし、人民 元レートの公表後は90円95銭までドルが値を戻す場面も見られた。

中国人民銀が午前10時15分すぎに発表した人民元の対ドル中心 レートは1ドル=6.8275元と、前週末の水準に据え置かれた。その 後は人民元のスポットレートが6.80ドル台前半までじり高に展開し、 前週末からの上昇率は一時0.36%と、2008年10月7日以来の伸び となった。

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