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ウォール街で四面楚歌のBP、ロンドン金融街が買い-長期的価値ある

米ウォール街で今年、石油関連株 のうち最悪の投資先とされている英BPには、シティー(ロンドンの金 融街)に支援者がいる。

ブルームバーグが集計したマネーフローデータによると、BPの株 価が13年ぶりの安値に下落したにもかかわらず、ロンドン市場で今月、 投資家が日々購入しているBPの株式数は売却数を上回っている。これ とは対照的に、ニューヨーク市場のBPのADR(米国預託証券)から の資金の純流出額は、メキシコ湾での油井爆発事故が発生した4月20 日以降、1億8500万ドル(約168億円)に上っている。

米国史上最悪となった原油流出事故により、オバマ大統領やフロリ ダ州沿岸部、ルイジアナ州の湿地帯の住民からの非難が強まるなか、ロ ンドンの投資家らは四面楚歌(そか)のトニー・ヘイワード最高経営責 任者(CEO)を応援している。BPの施設では過去5年間に事故や死 亡災害が相次いでいることから、ステュパック下院議員(民主、ミシガ ン州)は先週、同社の安全記録を見れば米国での操業許可はく奪も正当 化されるとの見解を示した。

ロンドンで310億ドル相当を運用し、5月にBP株の持ち高を増や したブルーイン・ドルフィンのアナリスト、イアン・アームストロング 氏は「英国では、BPが不当に非難の的にされており、株式には長期的 な価値があるとの見方がある」と指摘。「米国では非常に感情的な問題 になっていて、政治家らはかなり個人的に受け取り報復する必要がある と考えている。もし、あなたが米国人のファンドマネジャーで、BPが 流出を止められない状況なら、いろいろと対応する必要に迫られるだろ う」と語った。

ヘイワードCEOは先週末、イングランド南岸のヨットレースに参 加しソレント水道でのレースを観戦したため批判を集めた。BPの油井 からの原油流出によりメキシコ湾での漁業は制限されている。

「広報活動の失策」

エマニュエル米大統領首席補佐官は米ABC放送の番組「ジス・ウ ィーク」でヘイワードCEOのレース参加について、「一連の広報活動 の失策や過ちの1つ」と指摘。「トニー・ヘイワードは第2のキャリア として広報活動のコンサルティングの職に就くことはないと結論付ける ことができる」と述べた。

BPは先週、オバマ大統領の要請に応え、原油流出事故の被害を補 償するため設定される特別預託口座に200億ドルを拠出することで合 意。9カ月分の配当を取りやめ約75億ドル確保するとともに、資産100 億ドル相当を売却、投資を削減することを決定した。

16億ドル相当の資産を運用するW・Hリーブス(ニュージャージ ー州)のロナルド・ソレンソンCEOは「テレビを付ければ、人々はニ ュース番組で原油が流出する様子を目にする。それが投資顧問会社には 大変なプレッシャーになっている。個人投資家はこの件を非常に個人的 に受け止めている」と指摘する。同氏は原油流出が始まって以降、個人 投資家のために株式を売却している。

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