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中国:米国債保有を9000億ドルに拡大-オバマ米大統領への支持示唆

中国の指導者は1年前に米国の財 政政策を「無責任」だと批判したが、ここにきてオバマ米大統領の経 済運営における指導力に信頼を高めている様子がうかがわれる。

中国は米国債保有額を昨年11月から今年2月までは6.5%減ら したが、3月と4月には2.6%増やして9002億ドル(約81兆円) に拡大した。中国人民銀行(中央銀行)は今月19日、1年11カ月に わたり対ドルレートを事実上固定してきた人民元の弾力性を高めると 発表した。

シューマー上院議員(民主、ニューヨーク州)ら米議会指導者ら は中国の新たな外国為替政策について、中国の不公正な貿易慣行の制 裁を狙う米議会の法律制定に向けた取り組みを阻むには不十分だと指 摘した。野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキ ャルベス氏は、為替レートの水準にかかわらず、中国は米国債の買い 越しを続けるとの見方を示している。

モルガン・スタンレー・アジアのスティーブン・ローチ会長は15 日、香港からラジオインタビューに答え、「米国が中国に元の対ドル相 場を切り上げさせることで、米国の中産階級の暮らしを立て直せると 見せかけるのは悪い経済学であり、ひどい勘違いだ」と指摘していた。

海外投資家の米国債保有

中国による3月と4月の米国債買い越し額は227億ドルとなり、 外国の政府と投資家の買い越し額の伸び(2052億ドル)に貢献した。 ここ数カ月の米国債への投資は、財務省短期証券(TB)に向かった 2008年とは異なり、中長期債券が中心。中国は今年4月までの1年 間に米国債保有を18%増やしたが、そのうち償還期間が2年以上の中 長期債の保有は46%増加した。中国による長めの債券購入によって、 米国の借り入れコストは過去最低付近で推移し続け、米景気の回復が 進む中で企業や個人が支援されている格好だ。

バージニア大学のフランシス、ベロニカ・ウォーノック両教授が 06年と09年にまとめた研究では、外国の政府や中央銀行による米国 債買いがなければ、米長期金利は実際よりも約1ポイント高くなると の試算が示されている。

最近の米国債購入を受けて、10年物米国債利回りは一時は

3.06%と、09年5月以来の水準に低下。米政府が海外投資家の米金 融資産保有状況の報告を開始した2000年3月以降の平均の4.35% を下回る水準となった。先週は、10年債(表面利率3.5%、2020年 5月償還)利回りは3.22%で終了した。

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