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APECエネ相会合:低炭素都市で協調、原発推進も(Update2)

福井市で開催されたアジア太 洋経済協力会議(APEC)エネルギー相会合は19日、化石エネル ギーの消費を抑制し、再生可能エネルギーの導入を促進するため 「低炭素モデル都市プロジェクト」に共同で取り組むことなどを盛り 込んだ「エネルギー安全保障に向けた低炭素化対策に関する福井宣 言」を採択し閉幕した。

加盟国は今後、太陽光などの再生可能エネルギーや省エネルギー 技術を都市計画に導入。二酸化炭素(CO2)排出量の少ない低炭素 エネルギーの活用する ための技術を共有する。エネルギー消費を減 らすことで、APEC域内のエネルギー安全保障の拡大につなげたい 考えだ。加盟国は今後モデルとなる具体的な都市の選定に入る。

直嶋正行経済産業相は、福井宣言採択後の共同記者会見で今後 3年間で最大20カ所の低炭素都市について事業化調査を実施する との考えを明らかにした。そのうえで「資金として日本は10億円 を拠出したい」と話した。最初に中国の天津市をモデル都市に選 定する方針だという。

原子力発電所建設を推進することでも一致。建設には多額の投 資が必要なことから、財政的な枠組みが必要との考えも共有した。

21カ国・地域が参加するAPECでは、日本や米国のほか韓 国、 中国、ロシア、カナダがすでに原子力発電所を導入。日本原 子力産業 協会が作成した資料によると、中国では2020年までに 原子力発電所の規模を現在の約8倍の7000万キロワットまで拡大 することを計画している。

国内原発各社の事業拡大へ

東芝や日立製作所、三菱重工業など国内メーカーはベトナムを はじめ原発導入が計画されている国々に照準を合わせており、原発 建設の推進が共同声明に明記されたことで、各社の事業拡大にもつ ながりそうだ。直嶋氏は会見で加盟国が 原発の「ファイナンスの重 要性についても着目した」と、会合の成果を訴えた。

FEアソシエイツのエネルギー・エコノミスト、藤澤治氏は 「低炭素社会の実現には再生可能エネルギーを活用する技術が必要だ が、技術開発に課題も多い。 これらの課題を解決するためには経済 の立て直しが不可欠。地球温暖化の防ぐために、各国はそれぞれが 抱える経済問題の解決を急ぐべきだ」と指摘した。

さらに、天然ガスは、石油や石炭など他の発電用化石燃料よりも CO2排出量が少ないと評価。新たな資源の活用でエネルギー安全保 障を強化するため、シェール(頁岩)層に含まれる天然ガスなど非在 来型ガスの可能性 評価が必要との認識でも一致した。

石油供給が途絶したときの混乱を最小限にとどめるため、情報の 共有や戦略 備蓄を効果的な管理を適切に実施することで、緊急時へ の対応能力を強化すべき とのメッセージを打ち出した。具体的に は、国際エネルギー機関(IEA)と共 同で緊急時対応の合同訓練 などを実施する考えだ。

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