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米国債(18日):週間で上昇、超低金利政策の長期化予想

米国債相場は週間ベースで上昇。 インフレ抑制を背景に米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金 利を過去最低水準で維持するとの観測が強まり、国債買いが膨らん だ。

株価がもみ合うなか、この日の10年債は下落したものの、週間 では上昇。今週発表された経済指標では、失業保険申請件数が増加 したほか、住宅着工件数は減少、消費者物価指数は低下した。米財 務省は来週、償還期間が短い国債を総額1080億ドル発行する。こ れは先月の入札規模を50億ドル下回る。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャール ズ・コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「FOMCはたぶん年末 までは政策金利を据え置くだろう」と指摘。「米経済が今年下期に二 番底に陥るかもしれないとの不安もある」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後5時現在、10年債利回りは週間ベースで2ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.22%。

同利回りはこの日は前日比3bp上昇した。一時は10日以来の 低水準となる3.18%を付ける場面もあった。同年債(表面利率

3.5%、2020年5月償還)価格は9/32下げて102 11/32。

「2011年になっても」

FTNファイナンシャルの機関債調査責任者、ジム・ボーゲル 氏は顧客向けリポートで「FOMCが2011年になっても政策金利 を据え置くとの観測は、投資家の間でより一層の支持を集めている」 と指摘。「低インフレと緩やかな雇用拡大を示す兆候の組み合わせを 受け、抵抗をやめる動きが広がっている」と述べた。

米労働省が前日発表した5月の米消費者物価指数(CPI、季 節調整済み)は前月比0.2%低下。低下率は2008年12月以来最大 となった。先週の米失業保険申請件数は47万2000 件に増加。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は45 万件だった。米商務省が16日発表した5月の住宅着工件数(季節調 整済み、年率換算、以下同じ)は前月比10%減少と、09年3月以 来の大幅なマイナスとなった。

10年物インフレ連動債(TIPS)と同年の通常国債の利回り 格差は、消費者物価指数が今後10年間に年率で平均2.02%上昇す るとの予想を織り込んでいる。昨年末時点では2.41%上昇を示唆し ていた。同利回り格差は5月21日に1.83%を付け、昨年10月9 日以来の最小となった。

金利見通し

FOMCは22、23両日に開催する次回会合で、政策金利を過 去最低水準で据え置くと予想されている。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の共同金利責任者、リチャード・ボルペ氏は、「現在の環境下で、F OMCから政策金利の変更について何か発せられるとは期待できな い」と述べた。

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、FOMCが 12月の会合まで政策金利を据え置くか、もしくは引き下げる確率は 75%。1カ月前は62%だった。

10年債が今週上昇した背景には、各国政府が欧州の債務危機の 食い止めに苦戦しているとの観測が強まったことがある。格付け会 社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ギリシャの信用格 付けを投資不適格(ジャンク)級に引き下げた。10年債利回りは4 月5日-5月25日の間にほぼ1ポイント低下。5月25日には

3.06%と、09年4月以来の低水準を付けた。

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