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勤務中のW杯観戦OK-欧州の企業、「リスク」防止で寛大な対応

米シリアル最大手ケロッグは、サ ッカーのワールドカップ(W杯)でイングランド代表チームが来週ス ロベニアと対戦する際に、英本社の従業員が仕事を休んだり抜け出す 事態を心配する必要はない。

というのも、イングランド北西部マンチェスターの英本社で働く 従業員660人は、23日の現地時間午後3時(日本時間同11時)に始 まる試合をオフィスの吹き抜け部分(アトリウム)で観戦することが 許されているからだ。

ケロッグで広報関係を担当するルイーズ・デービーズ氏は「職場 から試合を見ることができるなんて素晴らしい。大勢の人と一緒に観 戦するのは誰にとっても楽しみでしょう」と語る。

勤務時間中にW杯で多くの試合が行われるため、欧州の企業は自 国チームを応援したい従業員に便宜を図るべきか決める必要に迫られ ている。何も考慮しなければ、従業員の欠勤や職場でインターネット が大混雑する事態に直面するリスクを抱えることになる。社員が生中 継にかじりついてしまうからだ。そうしたことによる英企業へのコス トが10億ポンド(約1350億円)に達する可能性を、経営者の学校 として知られる英チャータード・マネジメント・インスティチュート は指摘する。

事情に詳しい関係者2人によると、イタリア最大の自動車メーカ ー、フィアットでは、重要なサッカーの試合がある日に最大500人の 社員が医師の診断書を持ち込むという。

クレディ・スイスも野村も

スイスの銀行クレディ・スイス・グループのロンドンオフィスは、 行員が特定のW杯の試合を小ホールで観戦できるようにしているほか、 ディーリング室後方にはスクリーンを備え付けている。

米コンサルティング会社プライスウォーターハウスクーパースの 人事サービス担当責任者マイケル・レンデル氏は「社員に数時間の観 戦ないし柔軟な勤務状況を許すと、従業員は仕事と生産性の両面でも のすごく前向きになる」と語る。

野村ホールディングスも、欧州の従業員が自分の席でインターネ ット中継を見るか別室の大スクリーンで観戦できるようにした。同社 は「当社の社員は勤勉で時間管理もしっかりしているので、経営陣は 向こう数週間は試合観戦のための便宜を喜んで図りたい」としている。

英ユーガブ(YouGov)とテレジェント・システムズが4月 に実施した調査によると、イングランドの従業員の38%がサッカー観 戦のために仕事をさぼる用意があると答えていた。オンライン調査の 対象となった2463人中、社員の士気に最もプラスの影響を与えるの は勤務中の試合観戦を許すことだとの回答率は48%に上った。

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