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世銀:中国は経済運営で為替相場と金利の活用を-報告書

世界銀行は18日、中国の経済政策 について、景気をコントロールし住宅価格上昇に伴うリスクを減らす ため、為替相場と金利をもっと活用すべきだとの見解を明らかにした。

世銀は北京で公表した中国経済に関する四半期報告で、通貨の柔 軟性を拡大させることで、中国の指導者にとって金融政策決定の自由 度が増すと指摘。また、人民元が一段と強くなれば、輸入価格を押し 下げることによってインフレ圧力を軽減し、消費主導の方向に成長の バランスを調整する効果も見込まれると説明した。

世銀は「より柔軟な為替相場が金融政策の独立性を一層高め、高 所得国の政策金利が低水準にとどまる中」でも、中国に金利引き上げ を可能にすると解説。不動産や投資のリターンと借り入れコストとの 差が「過剰投資や不動産投機を促す根源であり、金利を引き上げずに これを押さえ込むのは非常に難しい」と指摘した。

中国経済の見通しについては、今年の成長率を9.5%、来年を

8.5%と予想。昨年は8.7%と、世界的な金融危機が響き2年連続で前 年を下回っていた。

世銀は「全体的に成長見通しは引き続きしっかりしており、1年 前よりも不透明感は和らいでいる」とみている。ただ、高水準の融資 と住宅価格の上昇、地方政府の投資機関が引き受けた債務の急増、銀 行の不良債権の増加に伴うリスクに中国は直面しているとも記した。

インフレ

その上で世銀は、中国政府は4兆元(約53兆円)規模の景気刺激 策を側面から支えるために、2008年末に始めた通貨供給の拡大を抑制 する必要があると指摘。「従来よりも緩和度合いを抑えた金融スタンス は、不動産に関連する厳しい措置の必要性を減らすだろう。特に利上 げは住宅価格が急上昇する根本的な要因を減らすことにつながる」と 説明した。

世銀はまた「インフレは年内、抑制された状態が続く公算が大き い」とし、消費者物価の年内の上昇率を3.7%と予想した。中国政府 は今年3%以内に抑えることを目指している。

世銀は、中国の雇用市場の柔軟性や賃金上昇分を吸収してきた製 造業の過去のデータを考慮すれば、「政府による最低賃金の引き上げや 労働争議に伴う賃金の上昇が、異常な賃金のインフレスパイラルにつ ながる公算は小さい」との見方を示した。

報告書によれば、08年末以降、中国では通貨供給の拡大に伴いイ ンフレ期待は高まっているものの、世界的に商品や食品の価格に上振 れ圧力は見られず、中国国内の食品インフレも緩やかになるという。

長期的に中国の経済成長率は10-15年に平均8.4%、16-20年は 7%に低下する見通し。1995-2009年は9.6%だった。

--Nerys Avery in Beijing. Editors: Chris Anstey, Lily Nonomiya

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 関根裕之 Hiroyuki Sekine +81-3-3201-7850 hsekine@bloomberg.net Editor: Fumihiko Kasahara 東京 内田良治 Ryoji Uchida +81-3-3201-3396 ruchida2@bloomberg.net 記事に関する記者への問い合わせ先: Nerys Avery in Beijing at +86-10-6649-7558 or navery2@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Chris Anstey at +81-3-3201-7553 or canstey@bloomberg.net

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