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疑念残すEUの銀行ストレステスト公表合意-厳正さや政府支援めぐり

欧州連合(EU)が域内の銀行の ストレステスト(健全性審査)の結果公表を決定したことは、一段の 透明性を求める株主に歓迎された。ただ、投資家は依然として、スト レステストの内容がどの程度厳格かを知りたいと望んでいる。

フランスのサルコジ大統領は17日、ブリュッセルで開催された EU首脳会議(サミット)で記者団に対し、ストレステストが「一社 ごとに」実施されることを明らかにした。ドイツのメルケル首相は、 「透明性を最大限に」高めることが重要だとしている。

スタンダード・ライフ・インベストメンツのグローバル戦略責任 者、アンドルー・ミリガン氏は「ストレステストの結果が、欧州の金 融システムは健全だと投資家を安心させるために非常に役立つ可能性 がある」と指摘。その上で「問題は詳細の中に潜んでいるだろう」と 付け加えた。

ドイツ銀行のヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CEO)ら 金融機関幹部は、政府支援の約束抜きの結果公表は投資家の信頼を損 ねる恐れがあると懸念していたが、サルコジ大統領とメルケル首相は そうした見方を退けた。EUは今のところ、ソブリン債の保有状況を 盛り込むかどうかなど、ストレステストの詳細を明らかにしておらず、 資金運用担当者の間では十分に厳正なものではないとの懸念が高まっ ている。

金融サービス関連企業に特化したシルバ・リサーチ・ネットワー クのアナリスト、ラルフ・シルバ氏は「大半の人々の意見では、スト レステストをめぐる問題はかなり深刻だ。厳格さが足りない」と述べ た。

エクサンBNPパリバのアナリスト、イアン・ゴードン氏もソブ リン債のエクスポージャーが含まれなければ、ストレステストの「信 頼性に影響」すると指摘する。「公表されないデータの一つ一つが、ス トレステストは透明でないから意味がないと懐疑的な投資家につぶや かせる理由となるだろう」という。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は17日、ストレステス トの結果公表は遅くとも7月後半になるとの見通しを示した。

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