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PIMCOグロース氏:米政府関連債保有を半年ぶり高水準に

世界最大の債券ファンドを運用す る米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は、米政府関連債の保有比率を半年ぶりの高水準 に引き上げた。欧州のソブリン債危機で米政府関連債に資金を避難す る動きが強まったことが背景にある。

PIMCOのウェブサイトによると、グロース氏が運用するトー タル・リターン・ファンド(運用資産2279億ドル)は5月時点の米 政府関連債の組み入れ比率が51%と、前月の36%から増加。米国を 除く先進国の国債比率は13%から6%に縮小し、昨年11月以来の低 水準とした。新興市場債券の比率は過去最高の9%に引き上げた。

グロース氏は今月、米国の民間部門の雇用創出が進展せず、欧州 の財政危機が欧州の銀行セクターに脅威となるなか、米政府関連債に 分類される米国債が債券投資家にとって最善だと述べていた。グロー ス氏は今月4日のブルームバーグラジオとのインタビューで、「米国は 汚れ具合が最も軽微なシャツだ」とし、「世界には過剰債務という汚れ たシャツがあふれており、米国もそうした国の一つだが、それでも米 ドルは準備通貨にとどまっており、米国はまだ質への逃避の避難先に なっている」と指摘した。

同氏は最大7500億ユーロ(約85兆円)規模のユーロ圏支援基 金が先月発表される前の3月時点では、ほぼ30年にわたる米国債相 場の上昇は終わりに近づいている可能性があるとの見解を示していた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 米国債の5月のリターンはプラス1.7%で、10年物国債利回りは一時

3.06%と、1年ぶりの水準に低下した。5月の米国債相場はトータ ル・リターン・ファンドが米政府関連債の保有比率を28%(前月15%) に引き上げた2009年3月以降で最大の上昇を演じた。

グロース氏はまた、トータル・リターン・ファンドの住宅ローン 担保証券(MBS)の保有比率を5月は16%で据え置く一方、高利回 り債の保有は4%から3%に減らした。新興市場債の比率は7%から過 去最高の9%に引き上げたが、米国以外の先進国の国債比率は半年ぶり の低水準とした。

ブルームバーグの集計データによると、トータル・リターン・フ ァンドの過去1年間のリターンはプラス12.34%と、同種のファンドの 57%を上回る水準。過去1カ月のリターンはプラス0.17%だった。

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