コンテンツにスキップする

NY外為:ユーロ大幅高、スペイン国債入札で懸念後退

ニューヨーク外国為替市場では ユーロがドルに対して上昇。ほぼ3週間ぶりに1ユーロ=1.24ドル 台を回復した。スペインの国債入札が順調だったことから、欧州債務 危機への懸念が後退した。

米フィラデルフィア連銀が発表した6月の同地区製造業景況指数 は前月から大幅に低下。これを嫌気した株安を売り材料に、ユーロは 上げ幅を縮めた。ドルは対円で3週間ぶり安値を付けた。先週の米失 業保険申請件数が予想に反して前週比で増加したことが材料。スイ ス・フランはユーロに対して上昇。スイス国立銀行(SNB、中央銀 行)が、デフレリスクが「大きく後退した」と指摘したことを受けた。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社F OREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチー フストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「ユーロはスペイン国 債の入札終了後の安堵(あんど)感から恩恵を最も強く受けている」 と分析した。ただ、「米国の景気回復に関しては、依然としてかなり 活力に欠けた状態にあると考えている。それもリスク資産の上昇が失 速する可能性を浮き彫りにしている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時21分現在、ユーロはドルに対し前日 比0.6%高の1ユーロ=1.2387ドル(前日は1.2311ドル)。一 時1.2413ドルと、5月28日以来の高値を付けた。ユーロは対円 で1ユーロ=112円72銭(前日は112円57銭)。スイス・フラ ンは1ユーロ=1.3774フラン(前日1.3924フラン)に上昇した。 ドルの対円相場は前日比0.5%安の1ドル=90円75銭。一時90 円51銭と、5月27日以来の安値を付けた。

米経済指標

フィラデルフィア連銀が17日に発表した6月の同地区製造業景 況指数は8と、前月の21.4から大幅に低下。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は20だった。米労働 省が発表した12日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節 調整済み)は1カ月ぶり高水準に増加した。

シティグループの為替ストラテジスト、トッド・エルマー氏(ニ ューヨーク在勤)は「ユーロのショートカバー(買い戻し)が多少見 られており、それが若干の上昇圧力となっている」と述べた。

商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファ ンドなどの大口投機家の建て玉は8日の時点で、ユーロの売り越しが 過去最高付近となった。

BNPパリバのテクニカルアナリスト、アンドルー・シャベリア 氏(ニューヨーク在勤)は、ユーロが1ユーロ=1.24ドルを突破し たことについて、17日中もしくは18日に1.2455ドルまでさらに 上昇することを示唆している可能性があると指摘した。ユーロは7日 に4年ぶり安値となる1.1877ドルを付けて以降、最大4.5%値上 がりしている。

弱気相場の一時的な戻り

シャベリア氏は「1ユーロ=1.235ドル以上を維持すれば、

1.25ドルに向けて上昇する可能性がある。株式相場の動きに左右 されるところは大きい」と述べた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンによれば、1ユーロ=1.25ド ルを上抜ければ、1.267ドルに達する可能性がある。マーク・チャ ンドラー氏ら同社アナリストは、顧客リポートで、5月にはユーロが この水準を付けた後に下落し始めており、今回も同様の動きを示す可 能性があることを示唆していると記した。

リポートでチャンドラー氏は「最近のユーロ高は弱気相場におけ る一時的な戻り局面で、トレンドが変わったわけではない」と説明。 「われわれはより弱気な中期見通しを維持する」と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE