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円全面高、スペインの債務問題でユーロに下値不安-リスク回避の買い

東京外国為替市場では、円が主要 16通貨に対して全面高の展開となった。スペインの債務問題に市場の 焦点が当たる中、欧州信用不安の長期化懸念を背景にリスク資産向け 投資には慎重な姿勢が根強く、円に買い戻し圧力がかかった。

日本総合研究所の牧田健主任研究員は、ユーロ相場について今後 は「金融システム懸念の有無と財政赤字削減に伴う景気下押し圧力の 強さが焦点になる」と指摘。仮に後者がメインテーマになるのであれ ば、ユーロ安は秩序だったものにとどまると思われるが、前者が主要 取引材料となるようであればユーロは再び「暴力的な売り」にさらさ れる可能性があるとみている。

ユーロ・円相場は午後の取引で一時1ユーロ=111円85銭と、 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた112円57銭から円高が進 行。ドル・円相場は一時1ドル=91円19銭と、前日のニューヨーク 時間午後遅くの91円44銭から円が水準を切り上げた。

ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.2257ドルと、ニューヨー ク時間午後遅くの1.2311ドルからユーロ安が進んでいる。

スペイン入札を警戒

17日にはスペインで10年物と30年物の国債が発行される予定 で、入札結果が注目されている。

前日には、スペイン紙のエコノミスタが国際通貨基金(IMF) と欧州連合(EU)、米財務省が最大2500億ユーロ(約28兆円)の スペイン向け与信枠を取りまとめつつあると報道。これを受けて、ス ペイン国債が下落しドイツ債との利回り格差はユーロ導入来の水準に 拡大した。

その後、関係当局からは、同報道を否定するコメントが出ている。 また、スペイン銀行(中央銀行)は、同国の銀行について実施したス トレステスト(健全性審査)の結果を公表する方針だ。

東海東京証券金融市場部トレーディンググループマネージャー、 二瓶洋氏は、ユーロについて「スペインをはじめとするギリシャ周辺 国の債券スプレッドの拡大がどうしてもネガティブな印象を与え、頭 を重くさせている」と指摘する。

また、米国では前日に発表された住宅関連指標の弱含みを受けて、 失望感が生じている面があり、リスク回避の動きが出やすい面もあっ た。この日の米国時間には、新規失業保険申請件数や物価関連指標が 発表される。

二瓶氏は「米国の経済指標や欧州の信用不安、ソブリンリスクと いったものに目が向く状況がまだまだ続くだろう」と指摘している。

一方、イギリスのオズボーン財務相は、英金融サービス機構(F SA)を廃止し、その大半の権限をイングランド銀行(英中央銀行) に与えることを明らかにした。

これを受けて、市場ではポンド売りが進んだとの指摘が聞かれ、 対円では一時1ポンド=133円98銭と、2営業日ぶりの安値を付け ている。

--取材協力:関泰彦 Editor:Masaru Aoki, Joji Mochida

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 三浦和美 Kazumi Miura

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