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期越えCPの上乗せ金利、0.01%未満にとどまる-銀行の資金余剰で

企業が発行するコマーシャルペー パー(CP)市場では、9月中間期末をまたぐ期越え物でも資金調達の 上乗せ金利(プレミアム)が、1ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)未満の小幅な水準にとどまっている。余剰資金の消化を目的 とした銀行の買いが強いためだ。

この日は最上位格付けから2番目となるa-1格の石油会社が5 カ月物を0.124%で40億円発行した。同格付けの繊維・化学メーカー が発行した9月末償還の3カ月半物は0.119%となり、利回り格差は

0.5bp(0.005%)にとどまった。また、a-1格付けの製紙メーカー が発行した1、2カ月物も0.117%で取引が成立しており、9月期末 越えとの格差は1bp未満にとどまっている。

国内銀行のCPディーラーによると、投資家は少しでも高い利回 りを求めて、期間が長めのCPで余資の運用を希望しているため、期越 えのプレミアムが極めて薄いという。昨年の9月末越え金利は最上位格 付け企業でも2-3bpのプレミアムが生じていた。

市場関係者によると、メガバンクや信託銀行、地方銀行などから CPに積極的な買いが集まっているという。国内銀行のディーラーは、 CPでの運用利回りは現先金利(0.115-0.12%)で資金調達すると 利益が出ない水準であり、0.1%以下のコール金利で調達した金融機関 が買っているのではないかと指摘した。

日銀が発表した5月の銀行貸出平均残高は前年同月比2.1%減と なり、6カ月連続で減少した。企業の資金需要の減退に加え、銀行の余 剰資金が膨らむ要因にもなっている。

CPオペ見送り観測も

また、発行サイドの企業は資金需要が弱い上、社債発行で長期の 資金を確保しているため、CPの発行意欲が弱い。証券保管振替機構が 公表した6月第2週のCP発行残高は15兆178億円と、4月の14兆 円台前半を下限に小幅な増加にとどまっている。

短資会社のCPディーラーは、発行があまり増えず、市場でも買 いが強いということになれば、日銀もCP買い現先オペを実施する必要 はないとの判断にもなりかねないという。

日本銀行は3月25日以降、CP買い現先オペの実施を見送ってお りオペの残高はゼロ。3月の金融政策決定会合の議事要旨によると、日 銀執行部が「市場の改善を踏まえると、今後、平時の運用に戻していく ことが適当」と発言。CP買い現先オペは四半期末に一度の実施に縮小 されたとみられているが、市場の状況次第では、今月は実施されない可 能性もあるとの観測が出ている。

レポ0.12%付近

17日の東京レポレートは、2営業日後に始まる翌日物(スポット ネクスト物)が0.004%上昇の0.119%になった。受け渡しの21日は 国債決済集中日にあたり、銀行は前もって資金を運用することに慎重に なっている。市場では0.12-0.125%で取引されていた。

国内証券のディーラーによると、21日は国債償還日だが決済日で もあるため、銀行は直前まで資金を抱え込む可能性があるという。

この日の国債買い現先オペ4000億円(6月21日-28日)や本 店共通担保オペ8000億円(6月21日-7月20日)では、いずれも 落札金利が0.12%で高止まりした。

国庫短期証券(TB)買い切りオペ3000億円は、前日終値と比 べた案分落札利回り格差がプラス0.001%、平均落札利回り格差はプ ラス0.002%だった。市場では、TB109回債(償還8月23日、終値

0.11%)の応札を指摘する声があった。レポ高止まりによる持ち高調 整売りも指摘された。

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