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NY外為:ユーロが下落-欧州債務懸念で株売られる

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロがドルと円に対して下落。欧州のソブリン債危機が投資家のリ スク選好を後退させるとの懸念が高まるなか、米株式相場が総じて下 げたことが影響した。

ユーロはドルに対し下げ幅を縮小。スペイン銀行(中央銀行)が 国際支援が必要になるとの憶測を払しょくするため、同国の銀行に対 して実施したストレステスト(健全性審査)の結果を公表する方針を 示したことが材料視された。ユーロと米S&P500種株価指数との 相関度は53%と、5月末の約32%から高まっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア為替ストラテジスト、 ウィン・シン氏は「ユーロ圏には依然として覆い隠すことのできない 深刻な問題がある」と指摘。「市場では不透明感が強く、世界の経済 成長に対する懸念も続いている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、ユーロはドルに対し前日 比0.2%安の1ユーロ=1.2308ドル(前日は1.2332ドル)。 一時0.6%安まで下げる場面もあった。円に対しては0.2%下げて 1ユーロ=112円53銭(前日112円78銭)。ドルは対円で1ド ル=91円43銭(前日は91円46銭)。

米株式市場では、S&P500種株価指数が0.1%安で終了。一 時は0.7%安まで下げた。ダウ工業株30種平均は0.1%上げた。

「方向感のない展開」

スペイン中銀のオルドネス総裁は、16日の講演で、金融市場に 対し同国銀行システムの状況を十分に伝えるため、ストレステストの 結果を公表する方針だと説明。ただ、銀行ごとに情報を公表するかど うかについては言及を避けた。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏は、 ユーロが対ドルで戻したのは、「市場がスペインの銀行や欧州の銀行 全般に関連したリスクに着目しているという事実」を反映していると 分析。「新たな情報が入るまでは、市場は方向感のない展開が続きそ うだ」と述べた。

欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)、米財務省は16日、 この3者が最大2500億ユーロのスペイン政府向け与信枠を取りま とめつつあるとの報道を否定した。これに反応し、ユーロは対円で一 時下落した。

値固め

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングのストラテジス ト、ジョン・ドイル氏は「全体として値固め局面にあるといえる」と 指摘。「株式相場は前日に大幅に上げた。どちらの側でもポジション を取りたいとは誰も思わない」と述べた。同氏はユーロが対ドルで今 週1ユーロ=1.2150-1.2350ドルのレンジで取引されると予想し ている。

欧州債券市場では、スペイン10年債とドイツ債とのスプレッド (利回り格差)はユーロ導入以来で最高となる2.19ポイントに拡 大した。

連邦準備制度理事会(FRB)の元理事、ライル・グラムリー氏 はインタビューで、FRBは2010年の米成長率予想を「零点数ポ イント」、11年については最大0.75ポイントそれぞれ引き下げる 公算があると見方を示した。欧州債務危機による輸出需要の後退と金 融市場の混乱を理由に挙げている。

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