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米国債:上昇、住宅着工の大幅減やPPI低下で(Update1)

米国債市場では10年債が3日ぶ りに上昇。5月の米住宅着工件数が約1年ぶりの大幅な減少となった ことや、米生産者物価指数(PPI)が低下したことが背景。

米景気回復が失速しているとの兆しから、10年債利回りは4日 以来の高水準付近から低下した。ユーロは2週間ぶり高値から下落。 スペインが2500億ユーロの与信枠を求めていると、エル・エコノミ スタ紙が報じた。スペインはじめ、国際通貨基金(IMF)や欧州連 合(EU)、米財務省は同報道を否定した。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は、「住宅の統計は予想よりも弱い内容だった」 と指摘。「展望は悪化しており、今後の金利低下を示唆している」と 述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の3.26%。一時は3.31%に上昇し、4日以 来となる高水準まで2bp未満に迫った。同年債(表面利率3.5%、 2020年5月償還)価格は11/32上げて101 31/32。

株価がもみ合うなか、10年債利回りも変動した。S&P500種 株価指数は前日比ほぼ変わらずの終了。一時は0.3%上昇したほか、

0.7%下げる場面もあった。

ユーロはドルに対して1ユーロ=1.2307ドル。一時は1.2353 ドルと、1日の水準に並んだ。スペイン10年債の独10年債に対す るプレミアム(上乗せ利回り)は217bpに拡大し、ユーロ導入以来 の最大を記録した。

「何の真実もない」

IMFのシモネッタ・ナーディン報道官は、IMFがスペイン政 府向け与信枠を取りまとめつつあるとの憶測に「何の真実もない」と 明言した。IMFのストロスカーン専務理事は、業務でスペインを訪 問すると述べた。

スペイン銀行(中央銀行)は、同国金融システムの信頼感拡大を 目指して国内銀行について実施したストレステスト(健全性審査)の 結果を公表すると明らかにした。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、米国債の年初来のリターン(投資収益率) は4.2%。ドイツ国債は6.5%。一方、スペイン国債はマイナス3.6% だった。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責任 者、ケビン・ギディス氏は顧客向け調査リポートで、「ユーロ圏に対 する不安や米景気回復の進行ペースを背景に、投資家は米国債市場に 戻ることをほぼ『余儀なくされた』」と指摘。投資家は「高い利回り を求めるより、資金を安全かつ近場で運用したいと望んでいる」と続 けた。

PPI

米労働省が発表した5月のPPI全完成品は前月比0.3%低下 した。米商務省が発表した5月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算、以下同じ)は前月比10%減の59万3000戸と、2009年3月 以来の大幅な減少となった。

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、米連邦公開市 場委員会(FOMC)が12月の会合までに政策金利を少なくとも

0.25ポイント引き上げる確率は28%。1カ月前の40%から低下し た。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「インフレは引き続き抑制されており、インフレ 圧力がないということは、FOMCにとって近い将来の利上げを検討 する理由がないことを意味する」と指摘。「ユーロが下落しているこ とから、質への逃避の米国債買いが活発化している」と続けた。

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