セイコーH:村野社長解任「名誉会長に服従、経営に支障」

セイコーホールディングス(HD) は30日、村野晃一会長兼社長を同日付で解任し、服部真二副社長が社 長に昇格したと発表した。村野氏が服部禮次郎名誉会長らの意向によ る経営で取引先や従業員の著しい不信感を招いたことが解任の理由と している。

同日夕、都内で記者会見した服部新社長は、村野氏が大株主の「名 誉会長と鵜浦典子取締役の意を受けた独断的な経営手法によって合理 的な経営執行を怠った」と説明。さらに「ここ数年、村野氏は服部名 誉会長とその腹心ともいうべき立場の人間の意向に、ただただ無条件 に服従しているとしか思えない」と述べた。

具体的には「セイコーHDにおいて任期中に4人の役員が本人の 意思に関係なく任期満了前に辞任、部課長クラスも左遷、降格に追い 込まれた」ことや長年赤字が続いている銀座にある宝飾子会社「和光」 の立て直しを怠っていることなどを挙げ、「古い老舗の企業体質が健全 なガバナンスを阻害した」と説明した。

村野氏の解任は、同日の取締役会で原田明夫社外取締役から緊急 解任動議が提案され、過半数の賛同で可決したという。村野氏と鵜浦 氏は30日付で非常勤取締役に降格。6月の株主総会後に取締役から退 任させる予定。服部名誉会長の処遇については「名誉会長は名誉職な ので変わらない。大株主としての意見を聞くことに変わりない」と述 べ、「内容にもよる。おかしいことには服従できない」と強調した。

ブルームバーグ・ニュースは村野氏からコメントを得ようと試み たが、連絡がとれなかった。セイコーHD側も連絡先の提示を拒否し た。

セイコーHDの10年3月期の連結業績は73 億円の純損失と2期 連続の赤字を見込む。会社側によると、和光は現在約17億円の債務超 過に陥っているという。このまま現状の経営体制を放置すれば「消費 者や株主、投資家などステークホルダー(利害関係者)に見放されて しまう」と判断。村野氏を解任することでガバナンスの健全化と早急 な業績回復を目指すとしている。

セイコーHDの30日終値は前営業日と変わらずの224円だった。

--取材協力 林 純子 Editor:Tetsuki Murotani

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