カプコン辻本会長、94億円で米ナパにワイナリー開園-高級品に挑戦

辻本憲三氏は1億ドル(約94億円) を投じて米カリフォルニア州ナパバレーワイナリーをオープンする。 70エーカー(約28ヘクタール)の敷地に最高のブドウを植え直し、 試飲ルームの料理メニューを作るにあたっては世界的に著名なシェフ であるトーマス・ケラー氏にアドバイスを仰いだ。

万全な準備にもかかわらず、高級カリフォルニアワインに対する 需要がどの程度あるのか読み切れないのが実情。ワイン業界は少なく とも17年ぶりの不振に陥っており、特に1本20ドル以上のワインの 売れ行きが最も厳しい。

ゲームソフトメーカー、カプコンの最高経営責任者(CEO)兼 会長を務める辻本氏は、景気低迷にもかかわらず昨年以降にナパにワ イナリーを新たにオープンしたワイン醸造者の1人。ナパの大物を招 いたワイン作りと最新設備を備えた訪問者施設を建設しただけに、ワ イン業界が見舞われている低迷が自身のワイナリーの集客に影響を及 ぼすとは考えていない。「ケンゾー・エステート」と名付けられた辻本 氏のワイナリーは5月1日にオープンする。

辻本氏はインタビューで、ワイン市場のシェア80%獲得するつも りならば、非常に大変なことだが、そんな野望はないと語った。ワイ ナリー敷地内にある住宅の暖炉の横で、どこかに出掛けるつもりなら 降雨よりも澄んだ気候の場所のほうがよいのは当然だ。とにかくやる だけだ、との決意を表明した。

著名レストラン「フレンチ・ランドリー」のシェフを務めるケラ ー氏に加え、辻本氏は「ラシエラ・ワイナリー」のオーナーでもある ハイジ・バレット氏にワイン作りのコンサルタントを依頼。ブドウ栽 培を担当するビティカルチャリストには、ナパのトップブランドで働 いた経験のあるデービッド・アブルー氏が務める。カプコンは「スト リートファイター」や「バイオハザード」などの人気ゲームソフトを 開発・発売している。

「かなり厳しい」

問題はこれら著名人の名声だけでボルドースタイルの高額ワイン の購入を愛飲家に促すことができるかどうかだ、とワイン業界コンサ ルタントのパット・メリル氏は指摘する。ケンゾ-・エステートでは 1本当たり60-75ドルのワインに加え、より値段が高いボトルも幾つ か販売する。

メリル・リサーチ(サンマテオ)の共同創業者でパートナーのメ リル氏は、「こうした著名人が後ろ盾となっていれば、多くの人々が抱 く抵抗感を打破することができるだろう」と述べた上で、「だが、75 ドルの価格はかなり厳しいだろう」と付け加えた。

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