大和証G:1-3月28億円赤字、不動産損失で-通期は黒字化

国内証券2位の大和証券グループ本 社の2010年1-3月期連結純損益は28億円の赤字(前年同期は173億円 の赤字)だった。金融市場の安定化を反映して法人、個人向け業務収益 は大幅に回復したものの、不動産子会社での減損処理や法人税などの調 整で大きな負担が発生し、最終的に赤字となった。

大和証Gの30日の発表資料によると、1-3月期の営業収益は前年 同期比49%増の1165億円。株式などの委託手数料は24%増の136億円、引 き受け・売り出し手数料は38%増の77億円、投信などの募集・売り出し 手数料は2.2倍の75億円、トレーディング益は27%増の400億円と大幅に 増えた。営業損益段階では71億円の黒字だった。

ブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト6人の1-3月の 純損益予想平均値は67億円の黒字だった。一方、10年3月通期の純損益 は、株式市場の回復に伴い法人、個人向けとも手数料収入が増加。期間 中に手放した三洋電機株売却益(926億円)も寄与し、434億円の利益を 確保(同850億円の赤字)して、2年ぶりに黒字化した。

岩本信之取締役兼専務執行役(CFO)は記者会見で、人材を確保 しながら「今年度はアジア事業を加速していく」と述べた。ただ、現地 金融機関との提携などは当面考えず、自力で強化する方針を強調した。 大和は同日、インド法人のシニア・アドバイザーに元インド財務次官の アショック・ジャー氏(63)を5月1日付で採用すると発表した。

近道は国内リテール強化

昨年12月に三井住友フィナンシャルグループとの合弁を解消した法 人専門の大和キャピタル・マーケッツは1-3月期で157億円の最終利 益を確保。個人向けの大和証券も64億円の黒字だった。東海東京調査セ ンターの摩嶋竜生アナリストは、アジア事業拡大を進める大和にとって 「優秀な現地社員の採用」が成否のカギと指摘する。

一方、JPモルガン証券の辻野菜摘アナリストは三洋電機株売却益 の特殊要因がなくなる今期について「第4四半期のトレーディング益を 押し上げた仕組み債の販売ペースが維持できれば」前期並みを確保でき るとみている。その上で収益力向上のためには、外資系との競争が激し い海外事業より「国内リテールの強化が近道」と分析している。

ブルームバーグ・データによると、1-3月期の大和証Gは国内市 場での株式関連の引き受けで6件・総額1452億円を手掛けたほか、円債 券関連の引き受けは39件・総額6609億円、日本企業のM&A(合併・買 収)アドバイザーでは12件を獲得した。

東京証券取引所の資料によると、10年1-3月の1日当たりの株式 売買代金(第1部、2部、マザーズ合計)は1兆5076億円で、前年同期 に比べると4.3%増加した。同期間の日経平均株価の騰落率は5.2%の上 昇だった。

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