欧州に新たな金融危機、ギリシャ問題で信用収縮再来-UBSのキム氏

欧州の銀行業界は、同地域を第2 次大戦以降最悪のリセッション(景気後退)に陥れた信用収縮再来の 危機にさらされている。スイスのUBSがこうした見方を示した。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏によれば、米 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が今週、ギリ シャの長期債務格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げ、ポル トガルとスペインも格下げして以降、銀行は欧州域内の巨額債務国に 債権を持つとみられる取引相手行への貸し出しに消極的になってい る。こうした姿勢は、債務担保証券(CDO)を保有する銀行への融 資に慎重だった2年前の姿と一致するという。

キム氏は28日付のリポートで、「2008年3月と9月、カウンタ ーパーティーリスクが急上昇する中でいかに銀行間取引にストレス の兆候が表れ始めたかを思い起こすと、銀行は取引相手行がCDOな ど流動性の低い資産で過度な負担を抱えていることを恐れ、貸し出し に消極的だった」と指摘。「CDOをギリシャ債かポルトガル債に置 き換えれば、これが現在表面化しているリスクであることが分かる」 と述べた。

3カ月物欧州銀行間取引金利(EURIBOR)は29日、0.5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.659%と2月 24日以来の高水準へ上昇。ユーロの借り入れコストは1週間余り低 下していない。3カ月物ユーロ建てロンドン銀行間取引金利(LIB OR)は0.604%で9週間ぶりの高水準だった。

キム氏は「銀行が保有するギリシャ向け債権が注目される現在、 LIBORやEURIBORなど銀行間取引金利が重要な指標にな るだろう」と記した。

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