3月失業率は5.0%に悪化、有効求人倍率は3カ月連続で改善

3月の国内雇用指標は、完全失業 率が前月から悪化し、有効求人倍率は3カ月連続で改善した。輸出や 生産の回復を背景に雇用環境も徐々に改善しつつあるが、企業の雇用 過剰感は依然払しょくされていない。

総務省が30日発表した労働力調査によると、3月の完全失業率 (季節調整値)は5.0%と前月(4.9%)から上昇。一方、厚生労働省 が発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は0.49倍と同0.02ポ イント改善した。新規求人倍率は前月と同じ0.84倍。エコノミストを 対象としたブルームバーグ・ニュース調査の予想中央値は、完全失業 率が4.9%、有効求人倍率が0.48倍だった。

完全失業率は昨年7月に過去最高の5.6%に上昇後、改善傾向が 続いているものの、企業の採用意欲は依然慎重だ。一方、有効求人倍 率に対し先行性があるとみられている景気ウォッチャー調査の雇用関 連の現状判断DIは、3月に51.3に上昇し、判断の境目となる50を 超え、明るい兆しも出ている。

第一生命経済研究所の岩田陽之助エコノミストは発表前に「雇用 過剰感は依然強く、企業は需要の増加に対して残業の増加や休業者の 職場復帰など既存の労働力を活用することで対応している」と指摘。 このため、「新規求人の出づらい状況が続いており、雇用環境の回復 は緩慢なものにとどまる」とした上で、「完全失業率は当面高水準で の推移が続くだろう」とみていた。

09年度の求人倍率は過去最悪

失業率を男女別でみると、3月は男性が5.6%、女性が4.3%だ った。バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミスト は、今回の雇用改善は「女性主導」だと指摘。男女の失業率格差が開 いている要因として、求人の多い介護・看護などの分野は女性が就業 するケースが多く、男性就業者が多い建設・製造などは求人が減って いることを挙げた。

同時に発表された2009年度平均の完全失業率は5.2%で02年度 に次ぐ過去2番目の高水準。同年度平均の有効求人倍率は0.45倍で過 去最悪だった。

家計消費は予想以上に増加

総務省が30日発表した3月の家計調査によると、2人以上の世帯 の消費支出は前年同月比4.4%増加した。エコノミスト調査の予想中 央値は同0.7%の増加だった。季節調整済み前月比は5.9%増加した。 第一生命の岩田氏は「4月からエコポイントの対象が変更されること を受け、駆け込み需要が発生していると思われる」との見方を示して いた。

販売関連指標もここにきて回復基調を示している。28日公表され た3月の小売業販売額は前年同月比4.7%増だった。消費税引き上げ に伴う駆け込み需要のあった1997年3月(12.4%)以来の高い伸び率。 前月比(季節調整済み)でも0.8%増加した。

--取材協力 伊藤亜輝 MARCO BABIC Editor:Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 伊藤 辰雄 Tatsuo Ito +81-3-3201-3655  tito2@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651   yokubo1@bloomberg.net +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Chris Anstey +81-3-3201-7553 canstey@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE