米国債(28日):3日ぶり下落、逃避需要が後退-入札も材料

米国債相場は3日ぶりに下落。 国債への逃避需要が後退したほか、米財務省が実施した5年債入札 (発行額420億ドル)に反応した。

前日は、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) がギリシャの信用格付けをジャンク級(投機的格付け)に引き下げ たことで、債務危機が欧州全体に広がるとの懸念が高まり、米国債 は年初来で最大の上げとなっていた。米連邦準備制度理事会(FR B)は27-28日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、 政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を「長 期にわたり」ゼロ近辺にとどめる方針をあらためて示した。

ステート・ストリートの債券・信用調査責任者、ウィリアム・ カニンガム氏は、「昨日見られた質への逃避の資金が一部米国債か ら離れ、リスク市場に戻りつつある」と分析。「FOMCの低金利 維持は、株式そしてリスク姿勢にはプラスのニュースということだ」 と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時2分現在、10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の3.76bp。同年債(表面利率3.625%、2020 年2月償還)価格は21/32下げて、98 28/32。

10年債利回りは前日、12bp低下と、昨年12月17日以降で最 大の下げとなり、3.67%を付けた。これは3月23日以来の低水準。

この日実施された5年債入札では、最高落札利回りは2.540%と、 入札直前の市場予想の2.532%を上回った。

FOMC声明

FOMCはこの日発表した声明では、「低レベルでの資源活用 とインフレ抑制トレンド、安定したインフレ期待を含む経済状況が 長期にわたって、フェデラルファンド(FF)金利の異例な低水準 を正当化する可能性が高いと引き続き想定している」と記された。

米経済は1年近く成長が続いているが、その間インフレが高ま ることはなく、一方で失業率は9.7%を下回っていない。企業の設備 投資とともに個人消費も回復してきているが、家計への融資は厳し い状況が続いている。S&P500種構成企業が今月発表した1-3 月決算によれば同四半期に見られた企業利益の急増は、外需と労働 コスト低下によるところが大きかった。

フィフス・サード・アセット・マネジメントの債券最高責任者、 ミッチェル・ステープリー氏は、「政策の現状維持でさらに時間的 な余裕が生まれ、懸念材料が1つなくなる」と指摘。「FOMCは、 今回の声明をできるだけ無難なものにする必要があった」と述べた。

今回のFOMCでは、カンザスシティー連銀のホーニグ総裁が 連続3回目の反対票を投じた。

5年債入札

5年債入札の結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍 率は2.75倍と、前回3月24日の2.55倍を上回った。過去10回の入 札の平均は2.55倍。

間接入札者の落札比率は48.9%。前回は39.7%と、2009年7月 以来の低水準だった。過去10回の平均は49.3%。

ジェフリーズのチーフ金融エコノミスト、ウォード・マッカー シー氏(ニューヨーク在勤)は、「この24時間でかなり売られてい たことから、入札では買い手が集まった」と分析。「5年債は現在 のところ、需要の多い年限のようだ」と述べた。

原題:Treasuries Drop as Refuge Appeal

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