EUに支援対象の拡大求める圧力強まる-ギリシャ格下げで市場大荒れ

欧州の債務危機の深刻化に伴い、 欧州連合(EU)の政策当局者らに支援策の対象をギリシャ以外の国 に拡大するよう求める圧力が強まっている。米格付け会社スタンダー ド・アンド・プアーズ(S&P)が27日、ギリシャの長期債務格付け をジャンク級(投資不適格級)に引き下げた後、イタリアからポルト ガル、アイルランドに至る各国の借り入れコストは上昇した。

ドイツのメルケル首相がユーロ圏と国際通貨基金(IMF)によ る最大450億ユーロ(約5兆5400億円)の支援計画の承認を先送りす るなか、危機は拡大している。ポルトガル株の指標、PSI-20指数 は27日、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たん以降で最 大の下げとなった。一方、イタリア国債とアイルランド国債のドイツ 国債に対するスプレッド(利回り上乗せ幅)は10カ月ぶりの高水準と なっている。

欧州の当局者は、ギリシャの不正な財政統計処理をきっかけに6 カ月前に始まった財政問題が制御不能に陥るリスクに直面している。 ギリシャが他のユーロ圏諸国による金融支援の実行を待つなか、EU は、緊急時に他の国を支援する具体的計画をまだ何も発表していない。 ユーロは下落し、1年ぶりの安値を付けた。

複数の当局者によると、各国政府はギリシャ問題を話し合うため 5月初めに緊急首脳会議を開催する可能性がある。ユーロは27日、ド ルに対し1.5%安の1ユーロ=1.3183ドルを付けた。

仏アクサ・インベストメント・マネジャーズの債券ストラテジス ト、アクセル・ボット氏(パリ在勤)は、「現在の最大のリスクは、大 きな債務を抱えた欧州周辺国がすべて、投機的な売りを浴びせられる ことであり、これがソブリン債危機につながる可能性がある」と分析。 「伝染するリスクは現実のものだ」と指摘した。

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