ギリシャの長期債務格付けをジャンク級に下げ-S&P

米格付け会社スタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)は27日、ギリシャの長期債務格付けをジ ャンク級(投資不適格級)に引き下げた。ユーロ参加国が投資適格級 を失うのは1999年の通貨導入以降初めて。ユーロ相場は下落し、域 内の株式相場は急落した。

S&Pは、ギリシャの長期ソブリン債格付けを「BB+」とし、 従来の「BBB+」から3段階引き下げた。さらに、同国が債務を再 編した場合、国債保有者への償還は当初投資資金の最低30%にとどま る可能性があるとの見解を示した。

同社はこの日また、ポルトガルの長期債務格付けを「A-」と、 従来の「A+」から2段階引き下げた。ギリシャの格下げはその数分 後だった。新たなギリシャの格付けはアゼルバイジャンやエジプトと 同水準。

欧州連合(EU)は、財政赤字拡大に対する危機感の緩和に向け た協調の取り組みで苦戦を強いられている。ギリシャが先週、総額 450億ユーロ(約5兆5300億円)規模の救済策発動を要請したにも かかわらず、投資家の不安が解消されていないことから、ユーロ圏16 カ国は首脳会議を開く可能性がある。欧州外交官らが明らかにした。

ジェフリーズ・インターナショナル(ロンドン)の主任欧州金融 エコノミスト、デービッド・オーウェン氏は「市場は債務の返済を強 く求めている。返済の確証を得たいと考えだ」と語った。

ニューヨーク時間午後2時58分(日本時間28日午前3時48分) 現在、ユーロの対ドル相場は1.3%安の1ユーロ=1.3215ドル。欧州 株の指標、ダウ・ジョーンズ・ストックス600指数は3.1%安の

261.65ポイント。

スプレッド

ギリシャ10年物国債利回りのドイツ連邦債に対する上乗せ幅 (スプレッド)は23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大 の675bpで、少なくとも98年以来の高水準。ポルトガルは同59b p拡大の277bp。スペインは同12bp拡大の113bp。

ファン・エック・アソシエーツのポートフォリオマネジャー、エ リック・ファイン氏は「もはやギリシャやポルトガルの問題ではなく、 ユーロ制度全体の問題だ」と指摘。「協調失敗のリスクを懸念してい る。政策当局は先手を打つ必要がある」と語った。

危機的状況は今週さらに悪化した。ドイツのメルケル首相は26 日、ギリシャが「持続可能で信頼できる」財政赤字削減計画を整えた ことを示すまでドイツが救済資金を提供することはないと言明した。

S&Pは27日、電子メールの発表文で「ギリシャ政府が大規模 な財政再建計画を既に発表しているにもかかわらず、同国政府が抱え る高水準の債務に関連した中期的な資金調達リスクは拡大している」 と指摘。「ギリシャの経済と財政見通しに関する当社の最新の推定に 基づき、同国の信用力はもはや投資適格級格付けに合致しないとの結 論に至った」と説明した。

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