ギリシャの銀行、ECBに差し出す担保が不足も-シティグループ

ギリシャの銀行は、欧州中央銀 行(ECB)から資金供給を受けるための担保が足りなくなる可能 性がある。シティグループのチーフエコノミスト、ウィレム・ブイ ター氏が指摘した。

同氏は、ギリシャの銀行は短期資金の大半を、ギリシャ国債 を担保としてECBから借り入れているとした上で、流通市場での ギリシャ国債の下落に伴い担保の市場価格が下がり、追加担保の差 し出しを求めるマージンコールがかかる可能性があると指摘した。

同氏は26日付のリポートで「ギリシャの銀行は最終的に、追 加の担保としてECBとユーロシステム(ユーロ圏諸国の中央銀行) が受け入れる資産が枯渇することもあり得る」と指摘。「預金の引き 揚げで銀行の資金需要は高まる公算だ。預金引き揚げは取り付けにな りかねない」と付け加えた。

ギリシャの銀行は市場での調達コストが上昇し、ECBに頼ら ざるを得なくなっている。ECBは3月25日に、緊急の融資規則 を継続するとし、ギリシャ国債が来年になってもリファイナンスオ ペの担保不適格にはならない措置を取った。従来は今年末で危機前 の規則に戻す予定だったが、その場合ギリシャの銀行の借り入れ能 力が脅かされる恐れがあった。

ブイター氏はギリシャの銀行が担保用の証券を使い果たし、預金 流出に直面する場合、ECBは「BBB-」に設定している担保の格 付けの下限を引き下げるか、ギリシャの銀行への資金供給を停止する かのいずれかを迫られ、ECBが資金を断てばギリシャの銀行は「資 金繰り難に陥り、破たんするかもしれない」と指摘した。

さらに、「銀行危機は機械的にソブリン債デフォルト(債務不履 行)を引き起こすものではないが、市場がギリシャ国債を購入する 意欲をさらに低下させ、市場からの調達を突然ストップさせる可 能性がある。その場合、ギリシャは国際通貨基金(IMF)とユーロ 圏諸国からの資金のみに頼ることになる」と分析した。また、「EC Bと域内中銀は巨額の評価損を抱えるリスクがある」と付け加えた。

シティによると、欧州の銀行は「ギリシャリスクへのエク スポージャーが非常に高い」。シティが引用した国際決済銀行(BI S)のデータによれば、域内全体の昨年末のギリシャ向け債権は1931 億ドル。そのうち、フランスの銀行は788億ドル、ドイツは450億 ドル、英銀が154億ドルだった。

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